ゲームもいいけど、ギターを学んでほしいと願う親。でも、どうすれば?
レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Against the Machine)の
トム・モレロ(Tom Morello)の息子も最初はギターに興味がなく、ゲームに夢中でしたが、今では時折、モレロとステージを共にするなど、ギターに夢中です。モレロは、オーストラリアの新聞The Australianの新しいインタビューの中で、息子にギターを好きになってもらうためにしたことを語っています。
まずモレロは息子との共演について、こう語っています。
「クレイジーなのは、今ではそれに慣れてしまったことだよ。最初はスリルがあった。彼はまだ子供なんだよ、13歳だ! 俺が20代後半になるまで手に入れられなかったような度胸がある。今は、バンドの頼れるメンバーの一人で、それがかなり不思議な感じなんだよ」
息子にギターを教えるようになった経緯について、モレロは次のように語っています。
「パンデミックの時だった。家にはたくさんのギターがあったんだけど、子供たちはまったく興味を示さなかった。息子がクラシックロックのファンで、レッド・ツェッペリンが好きなのは知っていたので、ある日、ロックダウン中に“(人気オンラインゲームの)フォートナイトをプレイするのを5分間中断したら、“Stairway to Heaven”の最初の3つの音を教えてあげるよ”と言ったんだ。すると彼は“4分ならいいよ”と答えたので、最初の3音を教えた。そして翌日、“ねえ、また4分ちょうだい。次の音を学ぼうよ”と言った。それで彼は6つの音を覚えると、3日目には“次の音を教えてもらってもいい?”と俺に尋ねてきたんだ。
そうして成功体験を積み重ねていったんだ。自分たちに手に負えないものを無理にやろうとしたわけでもなく、音階のような退屈なものから始めたわけでもなく、ギターのチューニングから始めたわけでもない。ただ、“これ、好きな曲だよね、弾いてみようよ”という感じだったんだ。
そんなに簡単な曲ではないのに、彼はその曲を最後まで弾けるようになった。すると、彼はソロも覚えたいと言い出した。俺は“走る前に歩くことを学ばなくてはならない(ことわざ:千里の道も一歩から)”と思ったので、彼がコードを覚えるずっと前に、即興ソロを教えた。だから、俺は今では家ではリズムギターを担当している。俺がコード進行を弾いて、彼がその上を弾きまくる。そうやって彼は始めたんだ」