ケイト・ブッシュ、デーモン・アルバーン、アニー・レノックスを含む1,000人以上のミュージシャンたちは、著作権で保護された作品を人工知能 (AI) 企業に無許可で使用させるという英国政府の計画に抗議して、サイレント・アルバム『Is This What We Want?』をリリースしました。
このプロジェクトは、新しい著作権の例外規定のもとで、AI企業がクリエイターの作品を使ってアルゴリズムをトレーニングできるようにするという政府の提案に対する抗議するものです。この計画には、クリエイターや企業が自身の作品が使用されるのをブロックできる「オプトアウト」オプションが含まれていますが、これは不公平で実行不可能だとも批判されています。
このサイレント・アルバム『Is This What We Want?』は、作業休止中の音楽スタジオやパフォーマンス・スペースを録音した音源集です。
このアルバムには、1,000人以上のアーティストが共同制作者としてクレジットされた12曲が収録されていますが、12曲の「無音」トラックのそれぞれの背後にいる個々のアーティストのクレジットは記載されていません。
ただし、英ガーディアン紙によると、ケイト・ブッシュが12曲のうちの1曲を自身のスタジオで録音したことはわかっているようです。ケイト・ブッシュは声明で「未来の音楽では、私たちの声は届かなくなるのでしょうか?」と述べています。
共同制作者としてクレジットされているミュージシャンにはこの他、トーリ・エイモス、ビリー・オーシャン、ザ・クラッシュ、ハンス・ジマー、さらにクラシック音楽家のカネー・メイソン一家などが含まれています。
12曲のトラック名をあわせると「英国政府はAI企業に利益をもたらすために音楽の盗用を合法化してはならない」とメッセージになっています。このアルバムはYouTubeほかで聴けます。アルバムの収益は、ミュージシャンの慈善団体「Help Musicians」に寄付されます。
このアイデアを考案した英国人作曲家で元AI幹部のエド・ニュートン=レックスはこう述べています。
「政府の提案は、英国のミュージシャンのライフワークをAI企業にただで提供し、それらの企業がミュージシャンの作品を搾取して、彼らを凌駕することを許すことになる。これはミュージシャンにとって悲惨なだけでなく、まったく必要のない計画です。英国は、世界をリードするクリエイティブ産業を犠牲にすることなく、AIのリーダーになることができます」