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元Lushのミキ・ベレーニ語る ライドとマイブラのどちらが好き?/演奏中に自分の靴を見つめていることに気づいたことは?/Lushの最後ほか

2025/02/21 20:04掲載
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Lush
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Lushミキ・ベレーニ(Miki Berenyi)がファンからの質問に返答。英ガーディアン紙企画。「ライドとマイ・ブラッディ・ヴァレンタインのどちらが好き?」「演奏中に自分の靴を見つめていることに気づいたことはある?」「クリス・アクランドとの思い出」ほか。またLushは2015年の再結成したが「Lushは仲違いしたし、正直に言うと、今でも傷ついている」とも話しています。

Q:ライドとマイ・ブラッディ・ヴァレンタインのどちらが好きですか?

「両方よ。個人的なつながりがあるから。(ライドの)マーク・ガードナーと(MBVの)デビー・グッギは、最高に素敵な人たち。私たちはまだ若かった頃、ライドと一緒に素晴らしいアメリカツアーを経験したし、ヴァレンタインはLush以前の私の人生の一部だった。彼らのライヴは20回は観たはず。どちらのバンドの音楽も、多くの思い出と結びついているので、客観的に見ることができないわ」

Q:演奏中に自分の靴を見つめていることに気づいたことはありますか?

「ないわよ。私たちの誰一人として、自分の靴なんか見つめていなかったと思う(笑)。もし下を見ていたとしたら、エフェクターペダルを見ていたはず。“シューゲイザー”という言葉は侮辱的な意味で生まれた言葉だけど、それがジャンルとして定着したことはとても面白いよね。オタクの逆襲よ!」

Q:あなたは以前、アメリカ進出を試みたことが、クリス・アクランドの死の頃にはLushを解散寸前にまで追い込んだ原因になったと話していましたね。 実際、そこまでの成功を望んでいたのですか?

「もしそうだったら、私たちは4ADとは契約していなかった。ピクシーズやコクトー・ツインズは4ADと契約していていたけど、彼らにはトップ10ヒットシングルはなかった。彼らは人気があり、尊敬されていたけれど、4ADはビルボードのチャートで上位に押し上げるようなレーベルではなかった。 私たちは誰も長距離走には向いていなかったと思う」

Q:クリスとの思い出で、共有したいお気に入りのエピソードはありますか?

「私はクリスと同じ大学に通っていた。彼と付き合っていたこともある。10年間、彼を間近で知っていたので、彼を象徴するような逸話はひとつではない。彼は誠実で正直で、好感の持てる、ユーモアのある人だった。傲慢なところは一切なく、本当にありのままの彼だった。彼は自分を偽ってはいなかった。一緒にいるだけで楽しくなるような人だった。彼はたしかに、非常に困難な経験をして、それに打ちのめされ、自ら命を絶ってしまったのだと思うけれど、それは彼の本質ではない。その知らせを聞いたとき、私はただその場から逃げ出して、通りを走って遠くへ行きたいという思いでいっぱいだった。今は、湖水地方で大家族と幸せに暮らしていると信じたい」

Q:Lushの(2015年の)再結成ライヴと素晴らしいEP『Blind Spot』をありがとう。でも、なぜこんなに早く終わってしまったのですか?

「ツアーは最初から1回限りのつもりだった。私には2人の子供がいて、主な稼ぎ手であり、バンドの不安定な財政のために出版社での仕事を辞めるつもりはなかったから。エマ(アンダーソン)にも娘がいた。EPの制作はとても楽しかったし、ラウンドハウスを完売させることもできて嬉しかった。でも、バンドにおける問題は、つねに道のりの起伏をどう乗り越えるかということ。クリスがバランスを取る存在でなくなったため、エマと私の関係は難しいものになってしまった。素晴らしい時もあれば、険悪な時もあった。モリッシーの自伝のように、退屈な詳細を延々と記すような本にしたくなかったので、この件については回顧録には書いてはいない。でも、仲違いはしたし、正直に言うと、今でも傷ついています」