Dave Stewart / Dave Does Dylan
ユーリズミックス(Eurythmics) の
デイヴ・スチュワート(Dave Stewart) は、長年のファンで、友人で、コラボレーターである
ボブ・ディラン(Bob Dylan) の楽曲をカヴァーしたアルバム『Dave Does Dylan』をリリースします。スチュワートは50年以上もディランの楽曲を演奏しているという。プレスリリースの中で、ディラン楽曲との思い出やディランと実際に初めて会った時のことなどを振り返っています。
『Dave Does Dylan』にはスチュワートのヴォーカルとギターだけで演奏した、14曲のディランのカヴァーを収録。すべて1度だけの録音で、編集もないという。限定アナログレコードが4月12日のレコードストアデイに発売されます。
「僕が初めてギターを学んだのは14、15歳の頃で、1964年か65年頃だと思う。どうしてもフォーククラブに入りたかったんだけど、その頃の僕は12歳くらいに見えたので、しばらくは入れてもらえなかった。そんな僕を不憫に思ったミック・エリオットという人物が、地元サンダーランドで1960年代にフォークミュージックの中心地となったジョージ・アンド・ドラゴンで演奏することを許可してくれた。先見の明を持つ人や反逆者が集う神聖な部屋に足を踏み入れるようなものだと思っていたけど、実際には、年配のフォークシンガーたちでいっぱいのパブの2階の部屋で、ビールやウイスキー、タバコの煙がそこら中に漂っていた。僕は2曲歌うことになったので、兄が大学進学時に置いていったボブ・ディランのアルバムから演奏した。観客はとても若く見える子がこんな歌詞の曲を歌うのかと少し驚いていた。特に、あのフォーククラブではね。地元では、炭鉱や造船所に関する古いフォークミュージックが主に演奏されていた。僕も大好きだった。ディランも大好きだった。それから僕は、演奏できる場所ならどこでもディランの曲を歌い始めた。他のフォーククラブや、イングランド北東部の路上でも。それ以降、ボブ・ディランのアルバムはすべて入手した。今でもレコードはもちろん、ありとあらゆるバリエーションで持っているよ」
スチュワートはディランの大ファンであるだけでなく、彼と会って一緒に仕事をする機会にも恵まれました。
「1985年のある日、ロサンゼルスのスタジオにいたときにボブ・ディランから電話がかかってきた。最初、受付の人が“ボブ・ディランからお電話です”と言ったとき、僕は友人が冗談を言っているのかと思ったんだけど、彼が話した瞬間、ボブだとわかった。その夜、僕たちは会って、映画、音楽、人生など、ありとあらゆることを話した。それから、僕たちは南ロサンゼルスにある素晴らしいメキシコ料理店に行った。
彼はみんなと知り合いだったので“明日か明後日にビデオを撮ろう”と言った。すでに午前2時を回っていたけど、僕は賛成し、彼と一緒にさまざまなビデオを制作した。その中で僕たちはすっかり仲良くなった。それから何年も経って、僕は(ディランの)“Blood In My Eyes”を撮影した。これは、2台の8ミリカメラで撮影したビデオで、僕と彼が2人だけでカムデン・タウンを歩いていて撮影したんだ。
ボブとはロンドン、LA、東京のステージで共演したことがあるけど、彼との会話は電話でも一緒にいるときでも本当にリラックスしていて楽なんだ。
ご想像の通り、彼は素晴らしい洞察力と知恵に満ちていて、それを詩的な言葉で表現する。彼と個人的に知り合えたこと、そして長年、友人や自分自身に歌い続けてきた曲を今こうしてレコーディングしてアルバムに収録できたことに、とても感謝しているよ。長い道のりだけれども、この歌詞とメロディは、良い時も悪い時も僕を支えてくれた。僕のこのアルバムが、ボブが僕たちに授けてくれた偉大さと神秘を理解し続けているディランのファンの皆にとっても同じように役立つことを願っています」
VIDEO
■『Dave Does Dylan』
Simple Twist Of Fate
I Want You
Emotionally Yours
Forever Young
To Ramona
Make You Feel My Love
Lay, Lady, Lay
Don’t Think Twice, It’s Alright
A Hard Rain’s A-Gonna Fall
Knockin’ On Heaven’s Door
Spanish Harlem Incident
Shelter From The Storm
She Belongs To Me
Visions Of Johanna