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ポール・マッカートニー、英政府に「AIによるアーティストの盗用を許すな」と警告 アーティストを保護するよう懇願

2025/01/26 08:02掲載
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Paul McCartney
Paul McCartney
ポール・マッカートニー(Paul McCartney)は、英政府が協議している著作権法の改正案は、AIによるアーティストの盗用を許容する可能性があり、これにより、アーティストが生計を立てることが不可能になり、彼らの意欲を削ぎ、創造性の喪失につながる可能性があると警告。英政府にアーティストを保護するよう懇願しています。

英政府は現在、権利保有者が拒否しない限り、AI企業が「著作権で保護されたもの」も含めてオンラインで入手可能な素材を使用してAIをトレーニングできるようにすることを認める提案について協議しています。

ポールはBBCのインタビューの中で、こう続けています。

「若い男女が現れて(AIを使って)美しい曲を書く。でも、2人はその曲を所有しているわけでもないし、何の関係もない。そして、それを欲しいと思う人は誰でもそれを盗むことができる。実際、お金はどこかへ流れていく。誰かが報酬を得るわけだから。なぜ“Yesterday”を書いた本人が報酬を得てはいけないのか?」

ポールは英政府に対して、計画をもう一度考え直すよう訴えています。

「私たちは国民であり、君たちは政府だ! 君たちは我々を守るべきだ。それが君たちの仕事だ。もし法案を通すつもりなら、クリエイティブな思考を持つ人々やクリエイティブなアーティストを守るようにしてほしい。さもなければ、彼らはいなくなってしまうだろう」

生成AIプログラムは、オンライン上のテキスト、画像、音楽などの膨大な量のデータから学習し、人間が作成したような新しいコンテンツを生成します。

今回の提案には、アーティストやクリエイターにはいわゆる「権利留保」が与えられ、オプトアウト(拒否)が可能になります。

しかし、この計画に批判的な人々は、個々のライターやアーティストが何千もの異なるAIサービスプロバイダーに対して、自分のコンテンツがそのように使用されることを望まないと通知することや、自分の作品がインターネット全体でどのように扱われたかを監視することは不可能だと考えています。

BBCによると、英国では、アーティストがコンテンツの使用を許可するオプトイン方式の代替案が、今月、英国議会上院に提出される予定だという。