HOME > ニュース >

ジョーン・ジェット、ニューヨーク・ドールズを語る

2025/01/15 17:47掲載
メールで知らせる   このエントリーをはてなブックマークに追加  
Joan Jett
Joan Jett
ジョーン・ジェット(Joan Jett)ニューヨーク・ドールズ(New York Dolls)を語っています。英ガーディアン紙の特集より

「私はいつもインスピレーションを求めてイギリスに目を向けていたけど、ドールズは数少ない例外のひとつだった。彼らのライヴを初めて観たのは13歳の時。当時メリーランド州ロックビルに住んでいて、私の初めてのコンサートはドールズかサバスかのどちらかだった。私はドールズについて調べ、母にレコード店に連れて行ってほしいと頼んだ。父はロックンロールに理解がなかったけど、母は私のロックンロールへの道を開いてくれた。

ワシントンDCの小さな劇場で彼らを観た。友人のゲイリーと私は最前列の席で観ていた。たぶん完売ではなかったと思う。終演後、私はステージからデヴィッド・ヨハンセンのバドワイザーのボトルを奪って持って帰った。観客はDCの変わり者たちばかりで、これがダニー・オズモンドからニューヨーク・ドールズへと私の好みが変わった瞬間だった。すべてが私にとって全く新しいことだった。

彼らは下品だった。聞き苦しいという意味ではなく、洗練されていないという意味で。音楽は演奏しているミュージシャンと本当に一体になっているように感じた。まだ若い自分にも、レコード会社に推されている超有名アーティストとの違いがはっきりと聴こえた。彼らは本物だった。

その頃、私はギターの弾き方を学ぼうとしていた。ロックバンドを結成しようと決意していたわけではなかったけど、彼らのようなバンドを見ると共感することができた。その後すぐにカリフォルニアに出て、自分と同じようにロックンロールをやりたいと思っている女の子たちが他にもいるはずだと考えるようになった。ニューヨーク・ドールズにできたことなら、自分にもできるはずだと思った。

私は、女の子でもロックンロールを演奏できることを証明したかったんだけど、人々を説得するのは大変だった。学校では、女の子がロックンロールを演奏することはできないと言われていた。それは、楽器を習得できないからではなく、許されていないからだった。ドールズは常識を打ち破った。女性用のドレスは着てはいけない? 奴らを見ろ!」