ラッシュ(Rush)の最終公演について
ゲディー・リー(Geddy Lee)と
アレックス・ライフソン(Alex Lifeson)が振り返っています。
2人は英Classic Rock誌のラッシュ特集にて、初期の頃や今後の計画など、さまざまなことについて語っています。2人は現在、彼らの50年間のキャリア全体から選曲された豪華なボックスセット『R50』のリリースに向けて話し合っているという。
今回の特集の中には最終公演についても含まれており、MusicRadarがその抜粋を公開しています。
ラッシュの最後のツアー<R40ツアー>の最終公演は2015年8月1日のロサンゼルスで行われました。当時、
ニール・パート(Neil Peart)を除く2人はまだライヴ活動を望んでいたため、バンドメンバーの間には、ある種の緊張感があったという。
ライフソンはこう振り返っています。
「僕たちはうまく演奏できていたし、僕たちにとっても観客にとっても、とても楽しライヴだった。60代で3時間の公演をこなしたにもかかわらず、僕たちは良いエネルギーを持っていた。ゲディーと僕は、ニールが限られた日数しか演奏しないことを要求したことに失望していた…あと10数回多くの公演があれば、僕たちも、もう少し受け入れやすかったと思う」
ライヴがうまくいっていたため、ある時点ではパートもツアーの延長を検討していた可能性はあったようですが、ライフソンはこう明かしています。
「その後、彼の片足がひどい感染症にかかってしまった。ステージまで歩くのもやっとの状態だった。彼のためにゴルフカートを用意し、それでステージまで移動していたんだ」
パートはその状態でも3時間のライヴをどの公演でも変わらない激しさで演奏しました。
「素晴らしかったけど、彼はその時点で、このツアーはロサンゼルスでの最終公演までしかやらないと決めたのだと思う」とライフソンは振り返っています。
ロサンゼルスのフォーラムで行われた最後の公演についてゲディー・リーはこう振り返っています。
ファンが撮影したビデオにも収められた、公演のフィナーレでパートがバンドメンバーを抱きしめた瞬間を振り返り、「40年間の活動の中で初めてのことだった。本当に美しい瞬間だった」と語っています。
ライフソンは、数十年にわたってやってきたツアーが終了した際の、自身の感情について、こう振り返っています
「僕たちがを一緒に演奏するのは、おそらくこれが最後だと分かっていたので、不思議な気持ちだった。
最後のライヴは、その瞬間をすべて吸収しようとした。ステージから見える巨大な時計でカウントダウンしていた。長年、僕たちのライヴに何度も足を運んでくれた人たちの嬉しそうに顔をじっと見つめていた。そして、バンドメンバーを見て、すでに彼らが恋しく感じていた。そして一緒に演奏する最後の曲の最後の数小節を演奏し、ついにセットを終えたとき、ニールの顔に浮かんだ喜びを見て、悲しい気持ちになったよ」