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著名なジャズ・ベーシスト、バール・フィリップス死去

2025/01/03 11:00掲載
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Barre Phillips - Photo: Leon Morris/Redferns
Barre Phillips - Photo: Leon Morris/Redferns
革新的な即興演奏で知られるベーシストで、アーチー・シェップやオーネット・コールマンなど伝説的なアーティストとも共演。米国出身の著名なジャズ・ベーシスト、バール・フィリップス(Barre Phillips)が死去。2024年12月28日、ニューメキシコ州ラス・クルーセスで亡くなりました。90歳でした。

バール・フィリップスは、米カリフォルニア州サンフランシスコ生まれ。60年代に入り、エリック・ドルフィー、アーチー・シェップ、ピーター・ネロ、アッティラ・ゾラー、リー・コニッツ、マリオン・ブラウンといったジャズ界の伝説的アーティストたちとレコーディングを行った。

1968年にフィリップスが録音したベースのソロ即興演奏は、米国では『Journal Violone』、英国では『Unaccompanied Barre』、フランスでは『Basse Barre』としてリリースされ、一般的に最初のソロ・ベースのレコードとして認められている。

フィリップスは、ECMレーベルから『Call Me When You Get There』(1984年)や『End to End』(2018年)など、同様のフォーマットでさらに数枚のアルバムを制作した。フィリップスが1971年に発表したデイヴ・ホランドとの共演作『Music from Two Basses』は、おそらく即興演奏によるダブルベース・デュエットの最初のレコードだと言われている。

1970年代には、サックス奏者のジョン・サーマンとドラマーのステュ・マーティンとともに、高い評価を受け影響力のあるグループ「ザ・トリオ」のメンバーとして活動した。

その後、デレク・ベイリーからロビン・ウィリアムソンまで、さまざまなパートナーと共演し、友人であるバリー・ガイが率いるロンドン・ジャズ・コンポーザーズ・オーケストラのレギュラーメンバーでもあった。

またフィリップスは映画『Merry-Go-Round』(1981年)、『裸のランチ』(1991年、オーネット・コールマンとの共演)、『Alles was baumelt, bringt Gluck!』(2013年)のサウンドトラックも手がけた。

フィリップスの最後のリリースは、2022年にリリースされた『Face a Face』だった。