英国の伝説的ロックラジオDJ ジョニー・ウォーカー死去
2025/01/01 16:32掲載
Johnnie Walker (Image credit: P. Floyd/Daily Express/Getty Images)
海賊ラジオ局出身で、BBCに移った後、ラジオで流す楽曲について上司と衝突したり、政治的な発言をしたことで同局を数度去ることになったが、最終的にはBBCに戻り、長年にわたって人々に愛された英国のロックラジオDJ、ジョニー・ウォーカーが死去。79歳でした。
『Sounds of the 70s』や『Radio 2 Rock Show』の司会者として知られていたウォーカーは2024年10月、健康上の理由により58年間務めた放送業界から引退することを発表。ウォーカーが亡くなったことは、彼が長年担当した英BBC Radio 2の番組『Sounds of the 70s』で2024年12月31日に発表されました。
1960年代、まだイギリスに民放ラジオが存在せずポピュラーミュージックの放送が制限されていた時代に、北海の公海上からポピュラーミュージックを流して人気を集めていた「海賊ラジオ局」がありました。
ウォーカーは1960年代、海賊ラジオ局「Swinging Radio England」「Radio Caroline」のラジオDJとしてキャリアをスタートさせます。その後、1969年にBBC Radio1に加わります。
それから間もなく、ベイ・シティ・ローラーズを「音楽のゴミ」と表現して物議を醸し、アルバム曲のオンエアに固執したことで上司と衝突して、同局を去りました。
ウォーカーは1米国に自由を求めて渡り、カリフォルニアでラジオ番組を担当しましたが、1980年代初頭には英国に戻り、失業手当を受けていました。
1987年にBBC Radio1に復帰しますが、1990年にマーガレット・サッチャーが首相を辞任した際、「人々は街で踊り出すだろう」と発言したことで、再びBBCを追われました。
その後、BBC Fiveで働き、ロンドンの新興オルタナティブ音楽局Xfmの初期の放送に関わった後、最終的にはBBC Radio 2に居場所を見つけ、引退するまで『Sounds of the 70s』と『The Rock Show』の司会を務めました。彼は肺の病気である肺線維症と闘っていました。