ジミー・カーターはロックンロールを好んだことでも有名だったが、これは当時としては特にリスクの高い行動だった。それは彼がジョージア州知事だった時に始まった。カーターは息子たちを通してボブ・ディラン(Bob Dylan)の曲を知り、1974年にディランとザ・バンド(The Band)を州知事公邸に招待した。ザ・バンドはカーターに敬意を表して「Georgia on My Mind」をカヴァーした。カーターは1976年の民主党全国大会で指名受諾演説を行った際、ディランの「It's Alright, Ma (I'm Only Bleeding)」の一節を引用し、アメリカを「生き急ぐのではなく、死に急いでいる」と表現した。
カーターとロックの関係は、メアリー・ウォートン監督のドキュメンタリー『ロックンロール・プレジデント:ジミー・カーター 大統領のロック交遊録(原題:Jimmy Carter: Rock & Roll President)』でも紹介されている。カーターの音楽への情熱と、ボブ・ディラン、U2のボノ、ウィリー・ネルソンら著名ミュージシャンたちとの交友関係にスポットを当てたドキュメンタリー。