arisa Shumaker's daughter playing the keyboard. Photo: Marisa Shumaker
4歳の娘へのクリスマス・プレゼントとしてキーボードを買った母親。クリスマス・イヴ、準備のために箱を開けるとキーボードが入っていなかった。慌てて別のキーボードを購入しようとするが、クリスマス当日には間に合いそうもなかった。SNSで助けを求めると、探しているキーボードと同じものを持っている男性からメッセージが届く。午前2時だったが男性は喜んで届けに行くと言い、娘のクリスマスを救ってくれた。母親は自身が経験したクリスマスの奇跡を説明する動画を投稿し話題に。
米メリーランド州ハーフォード郡に住むマリサ・シューメーカー(26歳)は、クリスマス・イヴに4歳の娘へのクリスマス・プレゼントであるキーボードをセットアップしようとしたところ、箱にキーボードが入っていないことに気づきました。彼女は「完全にパニックモード」に陥ったという。
彼女はAmazonでキーボードを注文したところ、キーボードが入っているはずの巨大な箱が届きました。箱はかなり重く、またキーボードの大きさを考えるとクリスマスまで隠せないと思い、事前に開けなかったという。
米PEOPLEの取材に応じたシューメーカーはこう話しています。
「キーボードは、娘がサンタに何度も何度もお願いしていた唯一のものでした。ですから、彼女のクリスマスへの期待がこんなに早く打ち砕かれるのかと思うと、胸が張り裂けそうでした」
彼女はすぐに別のキーボードを購入しようとオンラインで検索しましたが、クリスマス・イヴだったため、間に合うように入手できる場所が見つかりませんでした。そこで、彼女は地元のコミュニティのFacebookグループに助けとアドバイスを求めることにしました。
人々はさまざまな提案をしてくれたという。その中には「キーボードがそりから落ちてしまった」というサンタクロースからの手紙を書くというアイデアもありました。彼女は、このアイデアを実行することにしました。彼女が手紙を書いていると、彼女が探していたキーボードと同じものを持っているという男性からメッセージが届きました。午前2時だったにもかかわらず、その男性は喜んでそれを届けると言いました。
「クリスマスが救われるかもしれないという希望の光が見えたので嬉しかったですが、もちろん、少し不安にもなりました」と語るシューメーカーは、犯罪に巻き込まれる可能性も考えましたが、「切羽詰まった時には、それ相応の手段が必要」だと思い、男性と会うことにしました。
「私は狂った殺人犯ではなく、サンタが現れると信じて、思い切って行動を起こすことにしました。私たちは監視の行き届いた駐車場で会いました。午前2時に知らない男を家に連れて行ったと思っている人が多いので、はっきりさせておきたいと思います。私は確かにパニックになっていましたが、完全に正気を失っていたわけではありません!。
彼がキーボードを持って現れたとき、私は“娘のクリスマスを救ってくれてありがとう。あなたにはわからないかもしれませんが、これは私にとって、ものすごく意味のあることなのです!”と伝えました。膝がガクガクしていました。この男性に対しての感謝の気持ちは言葉では言い表せないほどだったので、私は彼に何度も感謝しました」
受け取ったキーボードは「期待をはるかに超えていた」という。ボロボロの古いキーボードでももらえればありがたいと思っていたのですが、彼から手渡されたキーボードは新品同様で、メーカーのシールも貼られたままの状態でした。
彼に心から感謝した後、彼女は現金を持っていなかったので、お礼をするためにFacebook Payをやっているかどうか尋ねると、男性はお金はいらないと答えました。男性はただ、クリスマスの朝に、そのキーボードが彼女の娘をどれほど喜ばせたかを見たかっただけだと言いました。
「サンタさんは、10代の子供たち2人を車に乗せていました。おそらくサンタさんのちょっとしたお手伝いさんだったのだと思います。サンタさんは、ささやかな親切がクリスマスの日に子供たちにどのように影響を与えるかを見たかったのだと感じました。私は、サンタさんが、私のお金よりも、娘のクリスマスの朝の気持ちを大切にしてくれたことに、驚きと感動を覚えました。そんな人はそうはいません!」
シューメーカーは、彼女の娘の反応のビデオを送ることに同意し、男性に実際に送りました。これと並行して、彼女はTikTokに自分が経験したクリスマスの奇跡について説明する動画を投稿しました。この動画はバイラルになり、390万回の再生と9, 000以上のコメントを集めています。またクリスマスの朝の様子の動画もTikTokに投稿しています。
「クリスマス当日、娘はピアノから離れようとしませんでした。クリスマスディナーを食べさせるために、ピアノから引き離す必要があったほどです。クリスマスの午後には“メリーさんのひつじ”を弾けるようになっていました。サンタさんは本当に娘のクリスマスを救ってくれました。娘は、このプレゼントにとても感謝しています。もし娘が、ママが午前2時にこのキーボードを手に入れるために本物のサンタクロースに会ったことを知っていたら、どんなに喜んだことでしょう」