1985年、ソロ活動に専念するために
ヴァン・ヘイレン(Van Halen)を脱退した
デイヴィッド・リー・ロス(David Lee Roth)が組んだソロ・バンド。ギターには
スティーヴ・ヴァイ(Steve Vai)を迎えましたが、デイヴが最初に望んだギタリストは別の“スティーヴ”、
ビリー・アイドル(Billy Idol)の盟友
スティーヴ・スティーヴンス(Steve Stevens)でした。これについてはビリー・シーンが今年3月にインタビューの中で明かしていましたが(詳しくは
こちら)、スティーヴンス本人もGuitar Worldの新しいインタビューの中で認めています。またビリー・アイドルが10年以上ぶりのスタジオ・アルバムを制作していることも認め、「アグレッシブなパンク・ロックへの回帰だ」と話しています。
スティーヴンスはマイケル・ジャクソンのアルバム『Bad』に収録されている「Dirty Diana」に参加しており、ギターソロを披露しています。
エディ・ヴァン・ヘイレンは、マイケル・ジャクソンの前作『Thriller』に収録されている「Beat It」に参加しており、ギターソロを披露しています。
Q:ロック志向の強い「Dirty Diana」と「Beat It」は、しばしば関連付けられます。レコーディング中、エディの演奏が耳に鳴り響いていたのでしょうか?
「すべてではない。エドの音色は...。俺はいつも神聖なものとして見ていた。他のギタリストを評価することはできるけど、他のプレイヤーの真似をするようなことは決してしなかった。
一般的に知られているかどうかはわからないけど、俺は当初、デイヴィッド・リー・ロスのバンドに誘われていた。エディの二番煎じにはなりたくなかったんだよ。
スティーヴ・ヴァイは、それを自分のものにすることができる、十分に強い個性とスタイルを持っていた。でも、(俺の場合は)まさに君が言っているような状態に陥ってしまうのではないかと恐れていたんだ。デイヴの声が聴こえ、エディの音色が聴こえるとね。
(俺とエディは)二人とも同じようなアンプ、60年代後期のマーシャル・プレキシを使っていたし、その使い方についても似たような考え方を持っていた。僕の心の近くにいる大切なギタリストは確かにいるが、彼らのスタイルを真似しようと思ったことは一度もない。“Dirty Diana”の場合は特にそうだ」
Q:デイヴィッド・リー・ロスのオファーを受けていたら、自分のキャリアがどうなっていたか考えたことはありますか?
「あまり考えたことはない。デイヴと会ったときには、すでにエディとプレイしていて、彼と一緒に過ごしていた。その友情が本当に好きだったので、“自分はふさわしくない”と思っただけだ。それに、ビリーのもとを去りたくもなかった。
ビリーの3枚目のアルバム『Whiplash Smile』の制作を仕上げている時に誘われたんだけど、俺はバンドマンとして活動することを決めていた。単純に“自分には向いていない”と思ったんだよ。それに、俺は背が低すぎる。あのバンドのメンバーはみんな背が高いんだ!」
Q:噂によると、ビリー・アイドルが2014年以来のアルバムに取り組んでいるそうですね。
「うん、プロデューサーのトミー・イングリッシュと一緒にアルバムを仕上げているところだ。ある意味では、アグレッシブなパンク・ロックへの回帰だ。70年代後半から80年代前半のパンクをビリー・アイドルほど上手くやれる人はいない。その影響を受けたバンドはたくさんいるから、俺たちもそれに負けないようにしなければならない。
心のこもった素晴らしいバラードもあるし、ビリーのパフォーマンスはすごいよ。俺の仕事は、曲に本当に必要なものを提供することなんだ。いろいろな実験的なギターサウンドもある。キーボードは控えめにしたから、『Rebel Yell』と同じアプローチだ。ギターから生まれたサウンドスケープ、アイデア、環境を提供している。本当にワクワクしているよ」