イエス(Yes)の
スティーヴ・ハウ(Steve Howe)は「練習はしない。練習そのものが必要だとは思わないから」という。米Guitar Worldの最近のインタビューの中で語っています。また演奏してみたいのにできない曲はありますか? 何年経ってもライヴ演奏は難しいですか?の質問にも答えています。
Q:初期の頃はどのくらい練習していましたか?また、現在はどのくらい練習していますか?
「答えは簡単。練習はしない。練習そのものが必要だとは思わないから。長い間弾いていなくて、ウォーミングアップをしたい場合を除いてね。そうだな、スケールの練習は少しするかもしれない。それから、最初はゆっくりと、次第に速くしてギターのすべての音を弾きながら駆け上がるような、面白い、ならし運転みたいなものもやるかもしれない。
そういうのは大好きだけど、あまり頻繁にはやらない。いつもギターに触れているからね。60年間、ずっとギターを弾いてきたんだから、基本的なフレットの位置は把握しているよ。
時々、自分が書いた曲を演奏して、まだ弾けるかどうか確かめている。(1971年アルバム『The Yes Album』に収録されたインストルメンタル曲)“Clap”を2か月ほど弾いていなかったので、座ってマーティンを手に取り、“よしClapを弾こう”と自分に言い聞かせやってみたら、全部弾けたよ! あまり弾く機会がないから、定期的に確認する必要があるんだ」
Q:ギターに関して譲れないことは何ですか?
「今、最も重要なのは、自分がよく知っている慣れ親しんだギターを演奏すること。ギターに慣れていないことは受け入れられないし、感触が以前よりもずっと重要になっている。完璧にフィットするものでなければならない。
パフォーマンスできるレベルのギターで演奏している。それがとても必要なんだ。ギターに邪魔されることはない。ギターはしっかりとメンテナンスされ、弦もきちんと張られていなければならない。現在、サイモン・ソーンが僕のギターのメンテナンスをしてくれていて、サイモンは素晴らしい仕事をしている。ギターのセットアップは重要だよ」
Q:リラックスしているときや、ただ楽しむために演奏しているときは何を演奏しますか?
「基本的に、何か特定のものを演奏しなければならないと感じるのは好きじゃない。そのソロ曲を演奏するのにふさわしいギターであれば、それを演奏したい。音楽的に考えていることがあるかもしれないし、先週演奏した曲かもしれない。小さなボイスレコーダーを持っているから、それを確認してみるかもしれない。
でも、外からインスピレーションを得る必要はない。ただ座って演奏するだけだからね。何を演奏するかは...即興になるかもしれない。ただ即興でやるだけ。練習の代わりにそれをする。ただ即興でやるだけだ。
コードを弾いても、単音を弾いてもいいし、BGMとして流れていてもおかしくないような音楽を想像して、12小節のジャムセッションをしてもいい。それが僕が好きな自由さだと思う。ただ楽しむだけさ。」
Q:演奏してみたいのにできない曲はありますか?
「たくさんあるよ!何千もある!僕は音楽を素晴らしいと思っている。他の人の音楽も素晴らしいと思っている。タル・ファーロウが“Chuckles”や何かを演奏しているのを聴くと、それはまさに天国のような素晴らしいジャズギターだ。どうして僕がそれをできると思うだろうか? 僕はジャズの影響を受けてきたが、ジャズは僕が専門的に極めるほどにまで深入りしなくても、僕に示してくれる」
Q:何年経っても、ライヴ演奏は難しいですか?
「パフォーマーは、明らかなミスやひどい演奏をしてしまった場合、本当に自分を責めてしまうものだ。その瞬間を忘れようとして何日も費やしてしまうこともある。よくあることだ。決してないわけではない。何かをすると、定期的にそのようなことが起こる。傷ついた気持ちになることがある。
しかし、それはライヴ・パフォーマンスであり、ライヴが始まったら何が起こるかわからないことを忘れてはいけない。いろんなことが気を散らす可能性がある。僕たちがしたいのは、できる限り最高のライヴをすることだ。でも、僕たちはロボットじゃない。同じライヴは二度とない。だからみんなライヴに来るんだと思う。何が起こるかを見に来るんだよ」