TOTOの
スティーヴ・ルカサー(Steve Lukather)は米Guitar Playerの最近のインタビュー中で、「手放せないヴィンテージギター」「絶対に弾かないギター」「今でも欲しいギター」「惜しくも逃したギター」について語っています。
Q:手放せないヴィンテージギターはありますか?
「もちろんあるよ。1959年製のギブソン・レスポール・サンバースト。これはまさに聖杯だよ。これには膨大なヒット・レコーディングの歴史がある。ジョージ・ハリスンも弾いていたし、本当にたくさんの歴史があるんだ。愛してやまないギターだよ。ドラムテックの友人の紹介で手に入れたんだ。“ルーク、このギターは高騰する前に手に入れなきゃダメだぞ”と彼に教えて貰ったんだ。1979年だった。アリゾナの楽器店で4千ドルで手に入た。つい最近査定してもらったら…まあ、とんでもない額だったよ(笑)。これを持ち歩きたくないと思って、しばらくは使わずに保管している。そうしないと、友人のジョー・ボナマッサのように、ギターの周りに武装してマシンガンを持ったスタッフを雇わなければならなくなるだろうね(笑) 」
Q:絶対に弾かないギターは? その理由は?
「一番結びつきが薄いギターはグレッチかもしれない。音が良くないからとか、見た目がカッコ悪いからとかではなく、ただ手に馴染まないだけなんだ。なぜかわからない。ちょっとネックが丸みを帯びすぎているからかもしれない。よくわからない。クールなギターだとは思う。否定するつもりはない。でも、何か特別な理由がない限り、僕が使っているところを見ることはないだろうね。以前は弾いたことはあるけど、所有したことはない」
Q:今でも欲しいギターはありますか? その理由は?
「本当に上手く演奏できるギターが欲しいね(笑)。これを読んだ人は笑って“うん、わかるよ”と共感してくれるだろうね。
(あなたなら、どんなギターでも良い音を奏でられると思いますよ!)
おいおい、そんなこと言うなよ!音楽業界の狂気の一端を担うことができて、本当に感謝している。俺は本当に恵まれている。感謝の気持ちと謙虚な気持ちでいっぱいだよ。今でもみんなを欺いているから、誰にも言わないでくれよ(笑)」
Q:惜しくも逃したギターについて教えてください。
「58年製のゴールドトップ・レスポール。25年ほど前、俺には断捨離の時期があった。“ああ、これを20年以上弾いていない”と思って売ってしまった。その後にその歴史に気づき、“なぜそんなことをしたのか?”と後悔したよ。でも、そのギターはたった数千ドルで買ったものだった。俺がそれを売った時に提示された金額は、常軌を逸していたものだった。当時、長女は大学に通っていたので“これで学費を払えるな”とも思ったんだ。でも、“ああ、くそ…売らなきゃよかった”とも思ったよ。“逃がした魚は大きい”のは間違いなく、それだね」