Jakko Jakszyk (Image credit: Adam Hollier)
キング・クリムゾン(King Crimson)での活躍でも知られる
ジャッコ・ジャクジク(Jakko Jakszyk)によると、キング・クリムゾンのメンバーたちは「これまでライヴでしか演奏されていなかった、新しい素材のスタジオ・ヴァージョンをレコーディングしている」という。ただし「これがキング・クリムゾンのアルバムとしてリリースされるのか、それとも保管庫に眠るのかはわからない」という。自伝にあわせた英Prog誌の新しいインタビューの中で語っています。
Q:ミュージシャンになることは、サッカーと俳優に次いで3番目にやりたいことだったんですね。
「どれも同じくらい夢物語のように思えるけど、中でもキング・クリムゾンにいることが最もありえないことだった。
サッカーは、ずっとベンチで控え選手として待機し、その後10分間だけ出場したことで諦めた。“他のチームで頑張ろう”ではなく、“もうその道は閉ざされた”と思った。
その後、(演劇の名門)ナショナル・ユース・シアターに入り、素晴らしい作品に関わったけど、最後の一押しとなったのは、知り合いの女の子に車でオーディション会場まで送ってもらったときのことだった。彼女はオーディションを受けないつもりだったんだけど、彼女には仕事が与えられ、僕には与えられなかった。僕は当時、信じられないほど傲慢だったんだよ」
Q:2013年にキング・クリムゾンに参加されましたね。「キング・クリムゾンに参加しているなんて、すごい!」と考えるのを、どの時点からやめましたか?
「常にそう思っていた部分はあった。加入する数年前にロバート・フリップと話したことがあって、彼はギャヴィン・ハリソンについて僕の意見を聞こうとしていた。
2013年、彼から電話があって“キング・クリムゾンを再結成させようと思っている。君がリード・シンガーを務めてくれないか?”と言われた。それはまるで子供の頃に抱いていた夢が現実になったような気分だった。僕はすぐにギャヴィンに電話してそのことを伝えると、彼は“彼(ロバート)は最初、僕に電話してきたんだ。もし僕が“ノー”と言っていたら、彼は君に電話しなかっただろう”と言っていたよ」
Q:キング・クリムゾンは終わったのですか?
「正直なところ、その答えはロバートに尋ねてみないとわからない。すべては彼次第。彼はこれまで何度も引退を表明してきたけど、もう78歳だよ。
最近僕らがやっていることのひとつは(これまでライヴでしか演奏されていなかった)新しい素材のスタジオ・ヴァージョンをレコーディングすること。ライヴ録音をテンプレートとして使用し、僕はギターとオーバーダブ、バッキング・ヴォーカルを担当している。これがキング・クリムゾンのアルバムとしてリリースされるのか、それとも保管庫に眠るのかはわからない」
Q:80年代後半、LAのスタジオで『Bad』のレコーディング中だったマイケル・ジャクソンに会った時の素晴らしい逸話があるそうですね
「(ミュージシャン/プロデューサーの)ラリー・ウィリアムスとは友達で、彼に招待されて行ったんだ。マイケル・ジャクソンはそこにいて、とても静かで礼儀正しい人だった。ある時、僕がコントロールルームの奥の小さなスペースに座っていたら、彼が来て僕の靴のことを尋ね始めた。結局、ウィンクルピッカーズとは何かを説明することになったんだけど、それはとても奇妙な体験だったよ。
どこで買ったのかと聞かれたので“オックスフォード・ストリートのシェリーズだよ”と答え、そして“何よりいいのは、すごく安いこと”と言ったんだ。アルバムを5700万枚も売った人にそんなことを言うなんて愚かな発言だったと思うよ」