ジョン・フルシアンテ(John Frusciante)は2019年に
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ(Red Hot Chili Peppers)に復帰しました。フルシアンテのギターテックを長年務めた人物は、復帰直前にフルシアンテが手入れを怠っていたギターの修理を依頼されたことを明かし、復帰の可能性に気づいた瞬間を語っています。
人気のギターテック、デイヴ・リーはレッド・ホット・チリ・ペッパーズの初期にフルシアンテのギターテックを長年務めました。米BOSS Magazineの最近のインタビューの中で、こう話しています。
「2019年、彼がチリ・ペッパーズに復帰する直前、ジョンが突然、僕に電話をかけてきた。電話が鳴ったとき僕はガレージにいたんだけど、画面に“ジョン・フルシアンテ”と表示されていた。何年も彼とは話していなかったんだ。
僕が電話に出ると、彼は“やあデイヴ。ジョンだ”と言った。僕は一瞬間を置いて“フルシアンテ”と答えた。最高にクレイジーだった。彼は“何年もストラトを弾いていない。最近、ストラトをいじっていたんだけど、壊れてるみたいなんだ。何かしっくりこない。リビングに立てかけておいたんだけど、太陽の光がストラトに当たったんだと思う。それが原因かもしれない”と言っていた。
それで、彼に“見に行ってもいいか?”と尋ねたら、“来てくれるの?”と言うので、“ああ、明日行くよ”と答えたら、“それはありがたい!”と彼は喜んでくれたよ」
リーはこの電話の後でも、フルシアンテがレッド・ホット・チリ・ペッパーズへの復帰を真剣に考えているとは思わなかったという。「思いもよらなかった」と彼は認め、こう続けています。
「Eric's Guitar Shopという店があるんだけど、大きな修理や何か困ったことがあったときは、そこに楽器を持って行っていくことにしている。
少なくとも、ジョンがメインで使用しているチリ・ペッパーズのストラトのいくつかを持って行って、エリックの意見を聞くのが最善だと思ったんだ。サンバーストの62年製と55年製、オリンピックホワイトの64年製、フィエスタレッドの61年製。60年代のテレキャスター・カスタムも持っていった。
エリックがそれらを見たとき、彼は僕を見てこう言った。“ジョンはチリ・ペッパーズに戻るつもりなんだ”。僕は“彼がチリ・ペッパーズに戻るなんてありえない。でも、彼と2時間ばかり一緒にいたけど、今まで見た中で一番幸せそうだった”と言うと、エリックは“絶対そうなるよ”と言っていた。彼の言うとおりだったよ!」
その後、復帰したフルシアンテはリーに自分のギターテックを務めてほしいと依頼しますが、ギターテックとして引っ張りだこのリーは残念ながらそれを断らなければなりませんでした。
「ジョンからメールが来た。“君はたぶんその仕事をしたくないだろうけど、もし君が望むなら、その仕事は君に回せることを知らせておきたい”と書かれていた。
僕は(当時)マルーン5とたくさんの仕事を計画していたので、彼にはメールでこう返信したんだ。“ジョン、僕にはやらなければならないことがたくさんあるので、参加できない。でも、できる限り協力するよ”。断らなければならないのはとても変な気分だった!」