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ポール・サイモン「左耳の聴力は6%ほどしかない。“You Can Call Me Al”はもう演奏できない」

2024/11/21 12:01掲載
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Paul Simon - photo by Mark Seliger
Paul Simon - photo by Mark Seliger
ポール・サイモン(Paul Simon)は近年、深刻な聴力低下に悩まされてきました。米TV番組『CBS Mornings』の新しいインタビューの中で、左耳の聴力は6%ほどしかないこと、歌っているときに自分の声を聞き取るのが難しいことがあるため、演奏曲のレパートリーにも影響を与えており、「“You Can Call Me Al”はもうできない」と話しています。

番組でサイモンは「左耳の聴力は6%ほどしかない」と語り、歌っているときに自分の声を聞き取るのが難しいことがあると語っています。

最近コンサートに出演する際には、パフォーマンス中に複数のスピーカーを使用しているそうで、特別なスピーカーの「バランスがちょうど良いと、よく聴こえる」とも話しています。

この症状は、演奏曲のレパートリーにも影響を与えています。彼の楽曲の多くは、シンプルなヴァージョンに適していますが、そうでない曲もあります。

「自分のレパートリーを見直し、アコースティック・ヴァージョンに絞ることで、選択肢がかなり減った。すべてがずっと静かになった。“You Can Call Me Al”はない。あれはもうない。あれはもうできないんだ」

サイモンは自身の状態を「非常にフラストレーションがたまる」と話し、医師から当初、その苦悩について「どうすることもできない」と言われたそうですが、その後、サイモンは、その症状の研究に取り組む科学者たちの存在を知り、新たな希望が生まれています。

『CBS Mornings』では、2つの注目すべき成功例が取り上げられています。1つは、以前に聴力を失ったゼブラフィッシュの聴力を回復させることに科学者たちが成功したこと。もう1つは、スタンフォード大学の研究チームがマウスの有毛細胞を再生することに成功したことです。どちらの動物も人間の耳と似た内耳構造を持っているという。

サイモンは、これらの進歩について「近い将来に何か大きな改善がもたらされるという希望が持てる」と話しています。