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アイアン・メイデン『Powerslave』の魅力をアーチ・エネミーのマイケル・アモットとテスタメントのエリック・ピーターソンが語る

2024/11/20 13:44掲載
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Iron Maiden / Powerslave
Iron Maiden / Powerslave
アイアン・メイデン(Iron Maiden)が1984年にリリースした通算5作目のスタジオ・アルバム『Powerslave』。このアルバムの魅力を、バンドで収録曲をカヴァーしたことがある、アーチ・エネミー(Arch Enemy)マイケル・アモット(Michael Amott)テスタメント(Testament)エリック・ピーターソン(Eric Peterson)が語っています。英Metal Hammerの企画より。

■マイケル・アモット(アーチ・エネミー)

「『Powerslave』がリリースされたときのことを、とてもよく覚えている。俺と友人は大のメタル・ファンだった。ある朝、学校で友人が“昨日、アイアン・メイデンの新しいアルバムを手に入れたんだ”と教えてくれた。彼の家は、学校からそれほど遠くないところにあったので、昼休みに自転車に乗って聴きに行ったんだ。

俺はパンクが大好きだったので、ポール・ディアノがヴォーカルを務めた初期のアルバムがとても好きだった。『Powerslave』では“Aces High”のような速い曲が特に好きだった。アーチ・エネミーは1990年代にリリースしたアイアン・メイデンのトリビュート・アルバムでこの曲をカヴァーしたよ。リリース当時、いくつかのトラックには、ついていけなかった。“Rime Of The Ancient Mariner”のような13分の曲を理解できる準備がまだできていなかった。でも今では、それがその後のメイデンの始まりだとわかるよ」



■エリック・ピーターソン(テスタメント)

「俺は1stアルバムの頃からメイデンにハマっていた。俺は(サンフランシスコ)ベイエリアで最初に彼らのことを声高に叫んだ一人だよ。ブルースが加入したとき、彼らは本当に正しい方向に進んだ。曲、プロダクション、すべてにおいてね。『Powerslave』では、彼らは本当にサウンドを広げていた。彼らは何も繰り返すことなく、ただ常に前進していた。

“Aces High”や“2 Minutes To Midnight”はロックな曲で、もちろんタイトル曲はとても壮大だ。俺たちはそれをカヴァーした(2012年のアルバム『Dark Roots Of Earth』のボーナストラックとして)けど、それをカヴァーしたのは、明らかにカヴァーするような曲ではなかったから。俺たちは、よりヘヴィなギターと少しのダブルベース(ドラム)を加えたが、曲を台無しにしてはいけないと気を付けたよ。

あと、“Rime Of The Ancient Mariner”という曲もあるけど、これはまた別物だ。おそらく、これほど長くて壮大な曲を演奏したメタルバンドは彼らが初めてだっただろう。レコード会社は“ダメだ、長すぎる。ヘヴィメタルファンはそんな曲を望んでいない”と言うだろう。でも、メイデンは“いや、ヘヴィメタルファンが何を望んでいるかはわかっている。それがこの曲だ”と主張してこの曲をリリースしたんだ」



■『Powerslave』