(Image credit: Left-Barrie Wentzell; Center-Robert Knight; Right-Robert Knight/Christie's)
ジェフ・ベック(Jeff Beck)が所有していたギターやアンプ、機材など130点以上がオークションに出品されます。その中には、アルバム『Blow By Blow』のジャケット・カヴァーに登場したものを含め、ヤードバーズ時代から2022年の最後のツアーまで、ベックが60年以上のキャリアの中で使用した90本のギターも含まれています。
この膨大なコレクションのハイライトは、12月4日から6日までロサンゼルスのクリスティーズ・ショールームで展示され、その後、コレクション全体は2025年1月15日から22日まで、ロンドンのクリスティーズ本社で展示されます。そして1月22日にロンドンのクリスティーズで『クリスティーズ ジェフ・ベック:ギターコレクション』と題したオークション・イベントにて競売にかけられます。
ジェフ・ベックの妻であるサンドラ・キャッシュは、所有していた貴重な品々を売却する決断について、次のように語っています。
「これらのギターは夫にとってとても大切なものでした。夫が亡くなってから約2年が経ち、夫の希望通り、それらを手放す時が来たと思います。熟考の末、私はそれらを分かち合い、演奏され、再び愛されるべきだと考えました。
手放すのはとてもつらいですが、ジェフがこの愛を分かち合うことを望んでいることを私は知っています。。彼はその道の巨匠でした。このギターを手にする未来のギタリストたちが、このギターを演奏した天才に近づけることを願っています」
100万ポンド(約2億円)以上の価値があるとされるコレクションの中で、目玉のひとつは、1954年製の「オックスブラッド」ギブソン・レスポール。ベックは1972年にメンフィスで購入し、1970年代を通じて幅広く使用しました。ベック・ボガート&アピスはもちろん、73年7月にロンドンのハンマースミス・オデオンで行われたデヴィッド・ボウイとミック・ロンソンとの共演でも使用。さらに1975年のアルバム『Blow by Blow』のレコーディングでも使用し、ジャケットにも登場しています。落札予想価格は35万~50万ポンド(約7千万円~約1億円)。
コレクションに名を連ねるもう1本のレスポールは、いわゆる「ヤードバースト」と呼ばれる1959年製ギブソン・レスポールで、ベックがヤードバーズ時代に使用していたことで知られています。このギターは、1966年のアルバム『Over Under Sideways Down』をはじめ、ヤードバーズの多くの主要なレコーディングで使用されました。またアルバム『Truth』でも使用されました。落札予想価格は6万ポンド(約1200万円)。
もう一つの目玉は、16年間にわたってベックがレコーディングやパフォーマンスでメインの楽器として長く愛用したフェンダーの白いストラトキャスター「アヌーシュカ」です。シタールの名手、アヌーシュカ・シャンカールにちなんで名付けられたこのギターは、4枚のソロアルバムのレコーディングや、2012年にオバマ大統領(当時)からホワイトハウスに招かれて披露したパフォーマンスを含む数百回のライヴで使用されました。落札予想価格は2万ポンドから3万ポンド(約400万円~約600万円)です。
オークションの詳細は以下で
https://www.christies.com/en/events/jeff-beck-the-guitar-collection/what-is-on#highlights