プリンス(Prince)の未発表アルバムの音源を、1970年代後半から1990年代初頭まで主に
ザ・レヴォリューション(The Revolution)のメンバーとしてプリンスと共に活動した
ドクター・フィンク(Dr. Fink)ことマット・フィンクがオークションに出品しています。
ドクター・フィンクは、自身が所有するプリンス関連の記念品や楽器など54点をオークションに出品。その中には、プリンスの『パープル・レイン』ツアーで使用されたシンセサイザー、プリンスとのリハーサルを録音したカセットテープ、数々のゴールドおよびプラチナ・ディスク、ステージ衣装やツアー用シャツなどがあります。
目玉のひとつは、プリンスの短命に終わったサイド・プロジェクト、ザ・レベルズ(The Rebels)の音源で、1979年にレコーディングされました。レベルズには、プリンス、デズ・ディカーソン、アンドレ・シモーン、ゲイル・チャップマン、ボビー・Z、そして、ドクター・フィンクが参加していました。
フィンクは米ミネソタ州ミネアポリスの新聞スター・トリビューン紙の新しいインタビューの中で、今回のオークションについて話しています。
オークションには、1979年から1990年までの間に録音されたプリンスのアーカイブ用カセットテープのコレクション39本もあります。
その中で特に貴重な録音は、1979年に録音された、プリンスのサイドプロジェクト、ザ・レベルズの未発表スタジオアルバムです。これは、プリンスが最初の2枚のアルバムを制作した後、彼にとって初めてのバンド(デズ・ディカーソン、アンドレ・シモーン、ゲイル・チャップマン、ボビー・Z、ドクター・フィン)との最初の録音でした。このアルバムは、その年の夏にコロラド州で録音されました。
フィンクはこう話しています。「プリンスはこっそりやった。終わった後にワーナー・ブラザーズに行って“聴いてよ。これ、なんとかならない?”と言ったんだよ」。しかし、プリンスが自身の名義で2枚のアルバムをリリースした後だったため、ワーナー・ブラザーズ・レコードは当時、プリンスのイメージを薄めたくなかったため、このアルバムがリリースされることはありませんでした。
フィンクは「このレベルズのカセットはブートレグとして出回ったこともあるけど、俺はブートレグを作ったことはない」とも話しています。フィンクによると、ミックス前のレベルズのアルバムのマスターはプリンスの保管庫に存在するという。
オークションは11月15日に英国のPopstoreを通じて行われます。フィンクは、なぜ出品するのか? 「お金が必要だから」と正直に話しています。「この業界は収入が非常に不安定なんだ。プリンスは僕たちを養ってくれた。でも、それ以来、困難な時期が続いている」。友人からの提案でオークションを思いついたという。
出品されるのは計54点で、合計15万ドルから30万ドル(約2300万円~約4600万円)で落札されると予想されています。
■オークション・ページ
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