U2は現在、新しいスタジオ・アルバムを制作中。ギタリストの
ジ・エッジ(The Edge)は米ローリング・ストーン誌の新しいインタビューの中で、現在の制作の状況を語っています。またアルバム『Pop』のボックスセットと、『No Line on the Horizon』の未発表の姉妹アルバム『Songs of Ascent』についても話しています。
2023年にリリースした『Songs Of Surrender』は過去曲の再構築アルバムでした。オリジナル曲で構成されたスタジオ・アルバムは2017年の『Songs of Experience』以来です。
Q:次のアルバムの制作はかなり進んでいるのでしょうか?
「今はダブリンにいるよ。レコーディング・セッションから戻ったところなんだ。いくつかのデモと、これまで取り組んできた曲のレコーディングをしているところなんだ。今はボノと僕だけだけど、とても楽しいよ」
「本当に様々なことに取り組んでいる。コロナによるロックダウン中はずっと曲や曲のアイデアを創り出すことに夢中になっていた。今は、それらのいくつかに取り掛かり始めており、その中から何が出てくるかを見極めるために、膨大な量の素材を掘り下げなければならない。今は多くの実験を行い、音楽的に考えられるあらゆるテーマを検討している、素晴らしいハネムーン期間にあると思う。次のアルバムではギターが大きな役割を果たすことになると思うけど、ヘヴィなロック・アルバムにはならないと思う。ギターの使い方がこれまでとはかなり異なるものになると思うし、ストレートなロックではない。
(ストレートなロックは)やったことがないし、僕ららしくない。僕たちは常に、あまりにも主流で、ありきたりな方法で楽器を使うことを避けてきた。僕たちは常にこれまで誰も聞いたことのないようなギターの使い方を模索してきたけど、それが僕らをワクワクさせる重要な要素となっているようなんだ。
ある意味、カウンターカルチャーの中に自分たちの居場所を見つけなければならないようなもので、何が流行っているか、何がファッショナブルか、何が起こっているかを見つけようとするよりも、大衆にそれをもたらすことのほうが重要になっている。今の僕たちにも同じことが起こっていて、曲がアルバムの方向性を示してくれるだろう。音楽が焦点を合わせ始めているんだ。
(ラリーの調子はどうですか?スタジオでドラムを叩くことはできるのでしょうか?)
ラリーとはセッションを終えた。数週間後にまた別のセッションをやる予定で、とても楽しい時間を過ごしているよ。もちろんやりすぎないようにしたいと思っているけど、とても順調で、彼の調子もいい。スタジオで彼と一緒にクリエイティブな環境で時間を過ごすのは素晴らしいことだよ。
(現時点で、このアルバムのプロデューサーは誰になるか決まっていますか?)
ジャックナイフ(リー)と一緒に作業を進めており、彼と一緒に仕事をするのが本当に楽しい。他のプロジェクトの可能性も視野に入れたセッションもいくつか予定しており、最終的にはすべてU2のプロジェクトに組み込まれることになるだろうけど、他の人たちとも作業を進めており、それも楽しんでいる。 今はまだ、ただ実験している段階で、音楽が何をすべきかを教えてくれるのを待っているところだよ。今は本当に楽しい時期だ」
Q:多くのファンが、2027年の発売30周年にあわせてアルバム『Pop』のボックスセットと、『No Line on the Horizon』の未発表の姉妹アルバム『Songs of Ascent』を待ち望んでいます。これらの作品が日の目を見る可能性はあるのでしょうか?
「両方ともかなり可能性が高いと思うけど、まだ本格的には取り組んではいない。でも、そうだね、間違いなく(あるだろう)。さっきも言っていたように、僕たちは今、100曲の曲のアイデアがあって、それを整理しているところなんだ。これまでにリリースしたU2のアルバムには、それぞれたくさんの曲のアイデアがあるし、『Pop』に関しても何らかの形で取り組むことになるだろうね。とても懐かしく思うよ。あの頃は、たくさんのクールな実験が行われていた。だから、きっと実現すると思うよ」