神経科学者が語る「脳がコンサートを愛する理由」が話題に。コンサート中に私たちの脳で実際に何が起こっているのかを、ある神経科学者がSNSで解説。人間の脳は録音された音楽よりもライヴ・ミュージック(生演奏)により強く反応し、また脳は予測できないものを好むため、録音とは違う体験ができる生演奏を好むという。
認知症研究も専門とする神経科学者であるナス博士は、脳に関する豊富な知識をSNSで共有しており、Instagramのフォロワー数は25万人を超えています。
ナス博士は「コンサートの神経科学」と題された動画で、コンサート中に私たちの脳内で起こる心理現象について説明しています。
この動画の中で、ナス博士は、脳画像研究により、人間の脳は録音された音楽よりもライヴ・ミュージックに、より強く反応することが分かっていると述べています。
「ライヴ・ミュージックは、喜びの体験、感情の処理、過去の記憶の再呼び起こしなど、脳全体のネットワークを活性化します。脳の体験が大きければ大きいほど、特に感情に関わる部分で、音楽に深く浸っているという感覚が強くなります」
さらにナス博士は、私たちの脳は予測できないものを好むと説明し、ライヴ・ミュージックは、いつ聴いても同じである録音されたものとは少し違ったリスニング体験を常に提供してくれるとも話しています。
「私たちの脳は、音楽に常に適応し、反応しています。ですから、次にコンサートに行くときは、耳だけで聴いているだけではなく、特別な体験を作り出すために、脳全体が活性化してチューニングしているのだということを思い出してください」