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キング・クリムゾンのジャッコ・ジャクジク、キッスのジーン・シモンズとの奇妙な出会いを回想 「彼はまずビジネスマン、次にミュージシャン」

2024/10/23 17:07掲載
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Jakko Jakszyk (Image credit: Adam Hollier)
Jakko Jakszyk (Image credit: Adam Hollier)
キング・クリムゾン(King Crimson)ジャッコ・ジャクジク(Jakko Jakszyk)は1980年代、キッス(KISS)ジーン・シモンズ(Gene Simmons)から、電話が突然かかってきて「奇妙な」ミーティングを行ったという。シモンズはとても親切だったが、シモンズは「まずビジネスマン、次にミュージシャン」という印象で、自分とは「明らかに異なる世界に属している」と思ったという。Classic Album Reviewの新しいインタビューの中で当時のことを振り返っています。

「僕は友人のサックス奏者ラリー・ウィリアムズとロサンゼルスに滞在していた。ある日電話が鳴り、彼が出た。彼は電話口に手を当てて、“君にだ。ジーン・シモンズからだよ”と言った。僕は“もしもし?”と言うと、相手は“ジャコ、ジーン・シモンズだ”と言った。驚いた僕は間抜けなことに“えっ、キッスの?'”と尋ねた。それから奇妙なことが起こったんだ。

彼がレコードレーベルを立ち上げ、僕と契約したいと思っていることがわかった。彼からは“俺の家に来い”と言われた。彼の家に行くと、とんでもない家だった... 広々とした控え室に通された。キッスのことは聴いたことがあったけど、彼らがどれほど大物なのかはまったく知らなかった。その長い部屋は壁一面がほぼすべて、金、銀、プラチナのレコードで埋め尽くされていた。まるで“こんなにたくさん持っているんだ”と言わんばかりに、山積みになっていたのを覚えている。正気の沙汰ではないと思ったよ。

僕たちは音楽について話し、彼に曲を聴かせたんだけど、彼は歌詞を理解しておらず、とても奇妙な感じだった。僕が帰るとき、彼が“また連絡するよ”と言ったので、僕は“ジーン、どうして僕のことを知っているの?”と尋ねてみた。すると彼は“実は、俺は何人かのアーティストのマネージメントをしているんだけど、そのうちの1人が君の曲をカヴァーするかもしれなかったんだ”と答えた。その曲は“I Can't Stand This Pressure”だった。僕は“僕が知っているアーティストかい?”と尋ねると、彼は“もちろん”と答えた。僕が“それは誰?”と尋ねると、彼は“ライザ・ミネリ”と答えた。僕は“最初から奇妙だったけど、でも、もっと奇妙なことが起こっている”と思ったよ。

(ジーン・シモンズの印象を尋ねられて)

彼は間違いなくビジネスマンだ。まずビジネスマンで、次にミュージシャン。彼はとても親切で、とても面白かった。でも、僕たちは明らかに異なる世界に属していた。彼は間違いなく、ヘンリー・カウエルのアルバムを聴いたことがないと僕は断言できる。それをモチベーションに音楽を作るなんて、彼は一瞬たりとも理解できなかっただろうね」