アレックス・ヴァン・ヘイレン(Alex van Halen) によると、
エディ・ヴァン・ヘイレン(Eddie Van Halen) は1982年、バンド内の緊張が高まっているなか、バンドメンバーに内緒で
マイケル・ジャクソン(Michael Jackson) 「Beat It」のソロをレコーディングしました。アレックスは今でもこれに怒っています。自身の回顧録『Brothers』のプロモーションのために受けた複数のインタビューの中で、今でも怒りを抱いていることを明かしています。
英ガーディアン紙によると、
ヴァン・ヘイレン(Van Halen) はさまざまな要因でバンド内の緊張が高まり、1982年までにバンドは崩壊しつつあったという。
ヴォーカルの
デイヴィッド・リー・ロス(David Lee Roth) がスポットライトを独占し、サウンドよりも派手さを強調することに固執したため、ヴァン・ヘイレン兄弟は怒りを募らせ、そしてエディが「クリエイティブな巨匠」として確立したことに対するデイヴの嫉妬心と相まって、その感情はさらに高まっていったという。
エディ自身は、プロデューサーのテッド・テンプルマンが自分のソロを嫌がることや、No.1ヒット曲「Jump」のような曲さえも疑問視することに窮屈さを感じていたという。アレックスによると、この曲はプロデューサーもデイヴもレコーディングする価値がないと考えていたという。
また、兄弟の間にも、自分たちの好み(マハヴィシュヌ・オーケストラやアラン・ホールズワースのような音楽)と、絶大な人気を維持したいという揺るぎない願望との間で緊張関係が生じていたという。
そして事態は、エディがマイケル・ジャクソンの「Beat It」で象徴的なソロを録音した際、他のメンバーに内緒で録音したことで頂点に達しました。
アレックスはエディのゲスト参加を知った時のことを、こう振り返っています。
「あの曲で何をやっているんだ? 素晴らしいソロは限られた数しか弾けないことに気づいていないのか?マイケル・ジャクソンなんかにソロをやるな!」
アレックスは米ローリングストーン誌の最近のインタビューの中でも「Beat It」のソロについて、こう話しています。
「なぜマイケル・ジャクソンなんかに自分の才能を貸すんだ? まったく理解できない。おかしかったのは、エドが“あんなガキ、知らないよ”と嘘をついて逃げようとしたことだ。お前が間違っていたんだ!白状しろ。バカなことをして、恥の上塗りをしてはいけない」
英ガーディアン紙が行ったアレックスのインタビューによると、デイヴは、最終的にエディのこのアルバイトをバンドから去る口実に利用したという。アレックスは、デイヴは映画や舞台で、より大きな名声を得ることを狙っていたと主張しています。「彼は妄想していた。彼は俳優じゃない」とアレックスは語っています。
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