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ポール・ギルバート 自身のギターヒーロー/お気に入りのシンガー/史上最高のアルバム/僕が作った最悪のレコード/自分の葬式で流してほしい曲など語る

2024/10/17 16:12掲載
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Paul Gilbert
Paul Gilbert
MR.BIGなどで知られるポール・ギルバート(Paul Gilbert)は英Classic Rock誌のインタビューの中で、さまざまな質問に答えています。

「覚えている中で一番最初に聴いた音楽」「ギターヒーロー」」「お気に入りのソングライター」「お気に入りのシンガー」「史上最高のアルバム」「僕が作った最悪のレコード」「最高のカヴァー・ヴァージョン」「泣ける曲」「自分の葬式で流してほしい曲」


●覚えている中で一番最初に聴いた音楽

「僕が自分のレコードを入手するずっと前から、両親は素晴らしいレコードコレクションを持っていた。ザ・フーの『Who’s Next』、キャロル・キングの『Tapestry』、アニマルズの『Best Of The Animals』...ビートルズのアルバムもたくさん持っていた。もちろん、アメリカ版のアルバムだった。『A Hard Day's Night』と『Help!』はお気に入りの2枚だったけど、オーケストラの演奏が随所に入っていたので、多少妥協もした。何十年も経ってから、オーケストラの演奏なしの純粋なビートルズを聴けることに気付いた時は大喜びだったよ」

●自身のギターヒーロー

「子供の頃はジミー・ペイジとエディ・ヴァン・ヘイレン。今はロビン・トロワーだね。ロビンはすべてをやり遂げた。僕もそうなりたいと思っている」

●お気に入りのソングライター

「ビートルズが解散したとき、“これからは誰がいい曲を書くんだろう?”と心配したのを覚えている。その答えはエルトン・ジョンだった。彼は次の偉大なソングライターだった。『Captain Fantastic』、『Madman Across The Water』、『Don't Shoot Me I'm Only The Piano Player』など、たくさん聴いた。(ビートルズかエルトンか)この2つのうちどちらかを選ぶのは難しいけど、ビートルズには駄曲がほとんどなかったから、ビートルズに軍配が上がるだろうね。僕はビートルズと同じくらいエルトン・ジョンも大好きだけど、彼のキャリアはビートルズよりも長いので、あまり良くない曲もたくさんある。僕がエルトン・ジョンのあまり良くない曲について語るなんておこがましいね!」

●お気に入りのシンガー

「フレディ・マーキュリーかな。子供のころはクイーンの『News Of The World』しか持っていなかったけれど、あれは素晴らしいアルバムだった。たぶん『Sheer Heart Attack』も持っていたかもしれない。友達から『Live Killers』とかを借りて録音した。クイーンのアルバムには、素晴らしい曲もあれば、バンジョーを使った奇妙なアコースティック曲もあった。僕はロックの曲ばかりが欲しかったから、『Live Killers』は最高だったよ」

●史上最高のアルバム

「変化し、進化し、『Sgt. Pepper's』や『Abbey Road』のようなアルバムで、オーケストラを使ってより複雑なことをするようになったビートルズだけど、僕はビートルズの初期の作品が本当に大好きなんだ。『With The Beatles』、『A Hard Day's Night』、『Help!』はどれも素晴らしいので、選ぶのは難しいよ」

●僕が作った最悪のレコード

「レーサーXのアルバムに『Getting Heavier』というがあるんだけど、まさに時間切れだった! ギターを重ねたり、オーバーダビングしたりするつもりだったんだけど、日程に余裕がなくなってしまって、そのままミキシングに入らないと発売日に間に合わなくなってしまった。でも、クールなのは、このアルバムが生のアルバムだということ。演奏がはっきりと聴こえる。当時は付加的な要素が何もなくてがっかりしたけど、今はちょっと気に入っているよ」



●最高のカヴァー・ヴァージョン

「ヴァン・ヘイレンの“You Really Got Me”かな。すごく燃える。エディが冒頭の2コードを弾く様は、スタイルとギターのコントロールに溢れている。“2コード?そんなの誰でもできる!”と思うよね? 確かに誰でもできる。でも、ギタリストの魔法は、その2つのコードを他の奏者とはまったく違うものに聴こえさせることなんだ。エディはあのイントロを弾いたとき、ジャングルの新しい一角を切り開いたんだよ」



●泣ける曲

「トッド・ラングレンのアルバム『Nearly Human』に収録されているライヴ演奏で泣ける曲がある。“Hawking”というバラードで、歌詞はスティーヴン・ホーキング博士にインスパイアされている。ゴスペル調のバラードで、ハーモニー・ヴォーカルが多用されていて、本当に素晴らしい曲なんだ」



●自分の葬式で流してほしい曲

「股関節を骨折したとき、“もう長くないな!”と思ったよ(笑)。妻には、僕の好きなバッハの“プレリュード ハ長調 BWV 924”を流してほしいと思っている。妻はクラシックで育ち、とても上手に演奏するんだけど、最近はジャズを演奏するのが好きだから、バッハは即興演奏ができないので、かなり窮屈に感じると思う。僕はよく彼女に頼んでみるんだけど、彼女はいつも断る。だから、僕の葬式では、彼女に選択の余地がないことを願っているよ」