イエスやキング・クリムゾンでの活躍でも知られるドラマーの
ビル・ブルーフォード(Bill Bruford)。ライヴ活動からの引退を撤回し、英国のジャズバンド、ピート・ロス・トリオ(Pete Roth Band)に参加してライヴ・ミュージック界に復帰しました。『The Strange Brew』の新しいインタビューの中で、復帰について話しています。
Q:現在、何か新しいプロジェクトに取り組んでいますか?
「2009年に完全に燃え尽きてから、ようやく音楽の世界に戻ってきたところだよ。13年間、ドラムセットを見るのも嫌だった。学究的な世界に長く身を置いていた後、再び音楽の世界に戻ったのは、衝撃的で、予想外の、非常に突然のことだった。
ある日、他人のドラムセットの前を通りかかり、座ってみると、全身が興奮したのを覚えている。もう一度すべてをやり直したいという強い衝動に駆られた。何年も前に自分のドラムセットをすべて売ってしまったので、新しいセットを探しに行って、毎日2時間の練習を始めなければならなかった。
2022年、ギルフォードのギタリスト、ピート・ロスとリハーサルバンドを結成した。ピートは20年前、アースワークスで僕のドラムテックとして働いていたことがあった。ピートが優れたギタリストであることは知っていたが、彼がここまで上達していることに驚いたよ。
2023年まで、次から次へとさまざまなことが起こった。いくつかの地元でのライヴもあったが、それはイングランド南東部のみだった。その後、フェスティバルが1つか2つあり、今ではピート・ロス・トリオは今秋、劇場やアートセンターで12回の公演を予定しており、2025年まではフェスティバルやクラブでのライヴが控えている。
ずっと年下の若いミュージシャンをサポートし、指導できるのは光栄なことだよ。僕は好きなように演奏している。僕たちは、観客の白目が見えたり、静かな場面で観客の息づかいが聞こえたり、大きな会場では不可能な音楽的な関係を築くことができる、より小さな会場を好んでいる。僕は両方試したことがあるからね。戻ってこれて嬉しいよ」
以下は、ピート・ロス・トリオの公演の映像。会場の英ギルフォードのGrowlers & CansのSNSアカウントにて公開されています。
ブルーフォードは2009年にライヴ活動からの引退を表明。表明前に行われた公の場での最後の演奏は2008年7月31日のアースワークスのバンドメンバーとして行ったライヴでした。
表明後にドラムを叩いたのは、2023年に行われたジョン・ウェットンのトリビュート・コンサートで、ロキシー・ミュージックのフィル・マンザネラや、スクイーズのクリス・ディフォードらと共にブライアン・フェリー 「Let's Stick Together」を演奏しました。