Alex van Halen / Brothers
アレックス・ヴァン・ヘイレン(Alex van Halen)の回顧録『Brothers』の抜粋が公開され、弟
エディ・ヴァン・ヘイレン(Eddie Van Halen)が自分にとってどのような存在であるかを打ち明け、エディを偉大にした真の理由について語っています。
「弟がいなければ、今の僕はない。僕たちは喧嘩もしたし、口論もした。意見が一致することすら口論した。でもそこには、生涯でほんのわずかな人しか経験することのない絆と無条件の愛がある。
音楽は僕たちの心であり、魂だった。それが僕たちがしたことであり、愛したものであり、楽しんだものであり、得意なことだった。そして、僕たちを兄弟としてこれ以上ないほど親密にしてくれたものだった。僕たちはあらゆる面でつながっていた。遺伝的にも、芸術的にも、経済的にも、感情的にも。そして精神的にも。それを解きほぐすのは非常に難しい。
エド、君が亡くなってからもうすぐ4年になるが、まるで今朝のことのように感じることがある。
僕の最も古い記憶のひとつは2歳にも満たなかった頃のもので、新しい弟である君を起こさないよう、母が僕に静かにするように言ったことだった。君はただ年下だっただけでなく、僕よりも内向的で、感受性が強く、繊細だった。人々はいつも、君の笑顔、小さな子供のような笑顔について話す。オープンな笑顔だ。それは単に外見上の特徴ではなかった。それが君だった。その感受性が君を素晴らしい音楽家にした一因だった。
誰もが認める世界最高のギタリスト。それは、ちょっと危うい肩書きだ。君は決してそれを好んではいなかった。これだけは言える。君が最高だと言うことは、君のような人が他にもたくさんいるということを暗示している。でも、エドワード・ヴァン・ヘイレンはただ一人しかいない。君はたった1音を奏でるだけで、それは独特で異なる音色に聴こえる。マイルス・デイヴィスは重要なのは音ではなく意図だと言っていた。ある音と別の音の違いを生み出す、形のない本質なんだ。
君が初めてギターを手にしたとき、いや、正確に言えば僕のギターを手にしたときから、君のギターの響きと音調は独特だった。人々が君のフィンガータッピングに夢中になるずっと前から、その才能はすでに存在していた。 コードを弾くだけでも、君はいつもそれがどこから来るのかわからないと言っていたね。
僕を夢中にさせるのは、短いフレーズと短いフレーズの間の部分なんだ。君の演奏はとても独特で、非常に特徴的だったのに、数秒後にはもうフレーズを変えていた。君はそれを最も興味深い方法で、ほんの少しずつ進化させたが、その半分はそれに気づいてさえいなかった。音楽は君を通して流れ出ていたんだ。
君が亡くなってから、僕は頭の中で、あるいは時には声に出して、君に話しかけたり、怒鳴ったりしていることに気づいた。 君が亡くなったことが今でも信じられずにいる。おそらく、僕にとっては君は永遠に生き続けることだろう。弟より長生きするなんて、そんなことは計画になかった。 兄として、僕が先に死ぬはずだった。 いつもと同じように、エド、君は列の一番前に割り込んでしまったんだよ」
この回顧録『Brothers』のオーディオブック版には、アレックスが
エディ・ヴァン・ヘイレン(Eddie Van Halen)と一緒に作った最後の曲「Unfinished」が収録されています。オーディオブック版の語りはアレックス本人が担当しており、「Unfinished」は彼の語りの中でフィーチャーされています。
ヴァン・ヘイレン(Van Halen)のドラマーで、エドワード(エディ)の実兄であるアレックスの回顧録『Brothers』は海外で10月22日発売。