ゲーム音楽はどこから来たのか――ゲームサウンドの歴史と構造
いまわたしたちの目の前にあるゲーム音楽は、なにがどうなった結果としてそこにあるのだろうか? 書籍『ゲーム音楽はどこから来たのか――ゲームサウンドの歴史と構造』(田中 “hally” 治久 著)がele-king booksから10月22日発売。ゲーム音楽の歴史と本質を知るための最良の手引き。第一人者による積年の研究の集大成
■『ゲーム音楽はどこから来たのか――ゲームサウンドの歴史と構造』
田中 “hally” 治久(著)
2024/10/22 本体 2,400円+税 ISBN:978-4-910511-79-5
<内容>
ゲーム音楽の歴史と本質を知るための最良の手引き
第一人者による積年の研究の集大成
いまわたしたちの目の前にあるゲーム音楽は、
なにがどうなった結果としてそこにあるのだろうか?
『コンピュータースペース』『ポン』『アメイジング・メイズ』
『スペースインベーダー』『ラリーX』『ゼビウス』
『ジャイラス』『デウス・エクス・マシーナ』
『スーパーマリオブラザーズ』『ドラゴンクエスト』
『ジーザス』『ファイナルファンタジー』『アクトレイザー』……
ゲーム音楽を「ゲームサウンド」という大きな枠組みのなかに
位置付け直すことで、その答えを探る。
これまでゲーム音楽の構造研究は主として産業史・技術史の観点からなされてきたが、その大半は「ゲーム音楽はこんなにも進歩してきた」という進歩主義史観に貫かれたもので、零れ落ちるものが無数にあった。クラシック、ロック、ジャズ……どんなジャンルでもそうだが、音楽史には必ず同時代の社会や文化との関わりが示されるものだ。しかし進歩主義史観はどうしてもそこをすっ飛ばしてしまう。だから本書はゲーム音楽に込められた価値と信念の系譜に目を向けるのだ。これを明らかにしておかないと、ゲーム音楽の歴史は永遠に機能論と印象論の牢獄に閉じ込められたままになるだろう。
──「はじめに」より
最終的に提示するゲームサウンドの構造モデルは、「ゲーム音楽の本質はどこにあるのか」という問いに対する、現時点で最良の解答になっているはずである。
──同
四六判/360頁
<目次>
はじめに──ゲーム音楽って、なんだろう。
序章 「最高のノイズ」があった頃
第1章 音の必然性──ヴィデオゲーム以前のゲームサウンド
第2章 エレメカ・サウンドとヴィデオゲーム・サウンド
第3章 ヴィデオゲームにBGMが定着するまで
第4章 「映画」になりたがるヴィデオゲーム・サウンド
第5章 音盤化するゲーム音楽
第6章 「ゲーム音楽語り」の構造
第7章 メカニクス/シグナル/ワールド
あとがき
<著者>
田中 “hally” 治久(たなか・はりー・はるひさ)
ゲーム史/ゲーム音楽史研究家。チップ音楽研究の第一人者で、主著に『チップチューンのすべて』、共同監修書籍に『ゲーム音楽ディスクガイド』『ゲーム音楽家インタヴュー集──プロのベテラン18人が語るそれぞれのルーツ』『インディ・ゲーム名作選』ほか。さまざまなゲーム・サントラ制作に携わる傍ら、ミュージシャンとしても活動しており、ゲームソフトや音楽アルバムへの楽曲提供を行うほか、国内外でDJ・ライブ活動も展開している。