Carlos Alomar in New York City, 2016. (Credit: Cindy Ord/WireImage for The Recording Academy via Getty Inages)
名セッション・ギタリストの
カルロス・アロマー(Carlos Alomar)はGuitarist誌の最新号で、
チャック・ベリー(Chuck Berry)と
ジェームス・ブラウン(James Brown)のバンドに参加した時のことを振り返っています。
■チャック・ベリー
デヴィッド・ボウイと共演する前に、アロマーはチャック・ベリーのバンドでリズム・ギターを担当しました。
「彼は美しいES-335のギターを持ってやって来て、ヘッドストック(※ギターのヘッド)を上げ下げして何を弾くのか教えてくれた。彼がヘッドストックをどう動かすかによって、演奏を止めたり、始めたりしていたんだ。
彼は入って来て、すぐにこう言った。“よし、始めよう”。僕は厚かましくも“リハーサルをしますか、ミスター・ベリー?”と言うと、彼は振り向きざまに叫んだ。“ロックンロールにリハーサルは必要ない!”。
言わせてくれ。僕は今でもチャック・ベリーのようにヘッドストックを使って音楽の合図を送っているんだよ」
■ジェームス・ブラウン
60年代後半、アロマーはジェームス・ブラウンの元で8ヶ月間仕事をし、その間、東海岸をツアーし、人生の教訓を学んだという。
「彼と一緒に演奏している間、彼は“凄いのぶっ飛ばしてくれ”とずっと言っていたが、彼の合図を待たなければならなかった。そして、ついに、彼は振り向いて“やれ”と言ったんだけど、残念ながら僕はぶっ飛ばすことができなかった(笑)。合図を逃してしまったんだ」
アロマーはブラウンの元で仕事をしている間、苦労して稼いだお金の一部がなくなっていることに気づき、そのお金を取り戻しに行った時のことも語っています。
「そいつの顔を見て、“おい、20ドル足りないぞ”と言った。すると、そいつは“ああ、ブラウンさんが、あなたはぶっ飛ばせなかったと言っていたから”と言っていた。僕は抜け目がない。父は僕に“はっきり説明できないなら、それを守り抜け”という言葉を教えた。だから僕は早口で話し、自分が欲しいものを正確に説明することを学んだ...そして僕は解雇された」