「New Kid in Town」などイーグルスのヒット曲のいくつかを共作し、ソロでも「You're Only Lonely」でトップ10入りを果たすなど長いキャリアを持つ、70年代ウェスト・コースト・ロックを語る上で欠かせないシンガーソングライター、J.D.サウザー(J. D. Souther)が死去。ロサンゼルス・タイムズ紙によると、サウザーの訃報はイーグルスの代理人が確認しています。代理人は、サウザーがニューメキシコ州の自宅で亡くなったとだけ述べ、死因や死亡時期については明らかにしませんでした。78歳でした。
サウザーは来週、フェニックスでツアーを開始する予定で、つい5日前にも公演を行っていた。
サウザーは、イーグルスの「New Kid in Town」や「Heartache Tonight」、リンダ・ロンシュタットの「Faithless Love」、そして1979年にトップ10のポップヒットとなった自身の「You’re Only Lonely」などの楽曲で知られており、またテレビ番組『ナイスサーティーズ』や映画『マイ・ガール2』『ハリウッドにくちづけ』などに出演した俳優でもあった。彼の楽曲をレコーディングしたアーティストには、ボニー・レイット、ジェイムス・テイラー、ジョージ・ストレイト、ディクシー・チックスなどがいる。
サウザーは1970年代にブームとなったウェストコースト・ロックを陰で支えたほか、イーグルスやリンダ・ロンシュタット、ジャクソン・ブラウンなどと交流を持っていた。特に、イーグルスとは深い関わりを持っており、「もうひとりのイーグルス」とも呼ばれた。裏方の仕事としては、楽曲提供だけでなくバック・コーラスなどでも頻繁にゲスト参加を行った。サウザーがイーグルスと共作した曲には「Best of My Love」「Victim of Love」、「James Dean」、「Doolin-Dalton」、「The Sad Cafe」、「You Never Cry Like a Lover」、「Teenage Jail」、「Last Good Time in Town」などもある。
1973年、サウザーはバーズのクリス・ヒルマン、バッファロー・スプリングフィールドのリッチー・フューレイと共にサウザー・ヒルマン・フューレイ・バンドを結成。2枚の評価の高いカントリーロックアルバムを制作した。1976年には『Black Rose』でソロ活動を再開し、1979年の『You're Only Lonely』は、タイトルトラックがビルボード誌のアダルト・コンテンポラリー・チャートで1位を獲得し、全ジャンルのホット100チャートでも7位にランクインする大ヒットとなった。