世界各地のルーツ・ミュージックへの深い造詣で知られる
ライ・クーダー(Ry Cooder)が、キューバ音楽界の古老たちと作りあげたアルバム『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ(Buena Vista Social Club)』(1997年)。この作品に参加したキューバ人アーティストたちを描いた新しいミュージカル『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』が2025年にブロードウェイで上演されます。
キューバ系アメリカ人の劇作家マルコ・ラミレスの著書『The Royale』を原作に、サヒーム・アリが演出するこのミュージカルではアルバム『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』をレコーディングしたアーティストたちの真実の物語を描きます。アフリカ系キューバ人ミュージシャンのバンドを含む多数のパフォーミングアーティストが出演します。このミュージカルは、昨年末にアトランティック・シアター・カンパニーでオフブロードウェイ公演が行われました。
本作は2月21日にプレビューが始まり、3月19日にジェラルド・シェーンフェルド劇場で開幕する予定です。
プロデューサーのオーリン・ウルフはこう話しています。
「Marco Ramirez、Saheem Ali、Patricia Delgado、Justin Peck、David Yazbekといった、れぞれの分野の第一人者であるアーティストたちとともに、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブを新たなミュージカル作品として発展させるお手伝いができたことは、私にとって大きな名誉です。ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブが活気あふれるステージで再現されるのを見てブロードウェイの観客は圧倒されるでしょう」
演出のサヒーム・アリはこう話しています。
「ナイロビで育った早熟な少年だった私は、父の多彩なCDコレクションの中から、オリジナル盤を擦り切れるほど聴いて、初めてブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブの音楽を知りました。スペイン語ではなくスワヒリ語を話していましたが、たどたどしいアクセントで歌詞を覚えました。遠い異国の文化の精神を体現した美しい曲に、私はつながっていると感じました。それから数十年が経った今、オリン、マルコ、そしてクリエイティブチームの皆さんと、この類まれな素晴らしいミュージカルをブロードウェイに届けるという旅に同行できることを、とても嬉しく思います」