エリック・クラプトン(Eric Clapton)は3度ロックの殿堂入りを果たした唯一のミュージシャンですが、ロックの殿堂入りを「男子学生社交クラブ」と呼び、またロックの殿堂が重要なアーティストを無視する傾向にあることを批判しています。
クラプトンが最初に殿堂入りしたのは1992年の
ヤードバーズ(The Yardbirds)のメンバーで、2回目は1994年の
クリーム(Cream)のメンバー、そして2000年にソロ・アーティストとして殿堂入りを果たし、ザ・バンドの
ロビー・ロバートソン(Robbie Robertson) が殿堂入りのプレゼンターを務めました。
クラプトンは最近、The Real Music Observerのインタビューに応じ、
J.J. ケイル(J.J. Cale)がロックの殿堂入りしていないことに言及しました。そして、自身の殿堂入りについて振り返り、次のように語っています。
「僕はあれを、たまたま入ってしまった男子学生社交クラブのようなものだと考えている。
アーメット・アーティガン (元アトランティック・レコードの社長でロックの殿堂の会長も務めた) がいたという事実が、僕にとっての(参加を決める)チケットだったと思う。彼はルース・ブラウンやドリフターズといった、忘れられつつあった初期のアトランティック・レコードのアーティストたちのために活動していた。
それから、それ(ロックの殿堂)は雪だるま式に大きくなっていった。
僕はとても疑い深かった。明らかに(ローリング・ストーン誌が)関わっていたからね。僕の親しい友人であるロビー(ロバートソン)もそのチケットの一部だった。僕は“彼に説得されてやることになった”と思っている」
クラプトンはクリームが殿堂入りの際に行ったパフォーマンスについても振り返っています。
「ジャック(ブルース)とジンジャー(ベイカー)と一緒にやった。殿堂入り後に演奏することになっていたので、リハーサルをした日のことはよく覚えているよ。僕らと一緒にいたテック担当者たちは、僕たちが一緒に演奏するのを見たことがなかった。
20年も会っていなかったのに、すぐに昔からずっと一緒にやっていたような感覚でグループとして息が合った。それは魔法のようだった。そして思った。“これがロックの殿堂入りをする理由なら、それに従おう”とね。
でも、J.J.のような人物が候補にすら挙がったことがないという事実こそが、それが何であるか、あるいは何でないかを証明している。彼が選ばれるとは思えない。彼らの好みではないんだ。彼らの好みが何なのかはわからないが、でも、彼らにとっては、あまりにも名前が知られていないんだ」
さらにクラプトンは、バッド・カンパニーのフロントマン、
ポール・ロジャース(Paul Rodgers)が殿堂入りしていないこと、そして、実際、彼がロックの殿堂とは一切関わりたくないと思っていることについても言及し、その後、次のように語っています。
「彼は反逆者だ。あれは反逆者のための場所ではない。体制側のものだ」