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ジューダス・プリーストのロブ・ハルフォード 70年代のプリースト楽曲6曲について解説

2024/09/03 21:57掲載
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Judas Priest
Judas Priest
ジューダス・プリースト(Judas Priest)ロブ・ハルフォード(Rob Halford)はGoldmine Magazineの新しいインタビューの中で、70年代のプリースト楽曲6曲について解説しています。選曲は同誌の編集者が担当。

■「Never Satisfied」

「実は、今年で50周年を迎えるから、すごく久しぶりに『Rocka Rolla』を聴き返しているところなんだ。“Never Satisfied”や“Run of the Mill”のフレーズを生かし方は本当に素晴らしいよ。今もメタルと呼べるだけの幅広さと奥深さを示している」



■「Sinner」

「あのアルバムを作っていたときには、素晴らしいストーリーがあった。(ロブが周りを見回す)以前、俺の周りにはいつも類語辞典(シソーラス)があった。今でも、ロジャー・グローヴァーと『Sin After Sin』を作っていたときに買った類語辞典を持っているよ。彼が作業をしている間、俺はいつもコントロールルームの隅で類語辞典を調べていた。彼が“今日、聖書に良い言葉はあるか?”と聞かれて、反応にすごく時間がかかった。俺は“何を言っているんだ?”と聞き返した。“聖書は読んでいるのか?”と聞かれたので、俺は“聖書だと思うよ。俺にとっては言葉の聖書だ。でも、いや、それはロジェの類語辞典だ”と答えた。“Sinner(罪人)”と聖書はつながりがあるだろう(笑)」



■「The Ripper」

「まだやったことのないメッセージ性のある体験を作り出そうとしただけだ。それは、どれだけ難しいのか? 君(インタビュアー)がライターなら分かるはずだ。使える言葉は限られている。このすべての情報から、短い文章、つまり段落やフレーズにまとめあげるにはどうすればいいのか? どうすればそれができるのか? 君がこの曲の話をしてくれたのは、とても素晴らしい。なぜなら、“The Ripper”について話すと、俺の頭にすぐに浮かぶのは“Trial by Fire”だから。なぜそんなつながりを思い浮かべるのか? おそらく、この2曲のメッセージに共通する歴史があるからだろう。“Trial by Fire”は1700年代ごろのマサチューセッツ州セーラムに遡るし、“The Ripper”はヴィクトリア朝のイギリスだ。そういう意味では、俺はシャーウッドの森からそれほど遠く離れていないだろうね?」



■「Burnin' Up」

「君がこの曲をそんなに高く評価してくれて嬉しいよ。このバンドの多様性を示している曲だからね。特に“Burnin' Up”は、あのアルバム(『Hell Bent for Leather』)に収録されている曲の中でも一番だね。“Burnin' Up”の構成を聴いてごらんよ。素晴らしいだろう。どうやってこんな曲を作ったんだろうな?!」



■「Delivering the Goods」

「冒頭のギターのリフ(を歌いながら)は、どこから来たんだろう?  あのオープニングのギターのフレーズだよ。それからメイン・リフ(を歌いながら)は、あれは何なんだろう? グレンとK.K.が当時手がけたものだけど、本当に素晴らしい。 あの曲のフレーズと楽器の演奏は、本当に並外れている。 他のバンドで、こんな曲を作ったバンドがあるだろうか? わからない。他に思い浮かばない。そして、そのプレコーラスは非常に重要だ。皮肉なことに、俺らの曲の中には、プレコーラスを単なる捨て台詞にしてしまうものもある。でも、そう、ヴァース(Aメロ)からサビへとつなげるために、ちょっとした不安感や間合いを創り出すことで、サビの説得力はぐっと増すんだ」



■「Hell Bent for Leather」

「グレンがほとんど作曲した曲だ。この曲の全体的なアレンジは、まさに決定的なものであり、同時に旗印のような存在にもなっている。Hell bent for leather(猪突猛進で/全力で突き進む)――それがジュダス・プリーストだ。あのバイクに乗っている男だ。それがこの曲のメッセージ。権威主義と、大きなメタルブーツで人々の顔を踏みつけているような――そういったことがすべてこの曲には詰まっている」