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ロリー・ギャラガーの家族 伝説的なストラトをオークションで売却するのを決めた理由の筆頭は安全性の懸念 倉庫で恐ろしい事件が起こっていた

2024/09/02 22:06掲載
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Rory Gallagher 's iconic 1961 Fender Stratocaster
Rory Gallagher 's iconic 1961 Fender Stratocaster
アイルランドのギターヒーロー、ロリー・ギャラガー(Rory Gallagher)が愛用した伝説的な61年製フェンダー・ストラトキャスターがオークションに出品されることが以前に発表されました。

ロリーの弟で元マネージャーのドナル・ギャラガーはGuitarist誌の最新号で、オークションで売却することを決めた理由について「いくつかの要因」を挙げ、その要因の筆頭に挙げたのは、このギターの安全性の懸念でした。最近、ロリーの機材の一部が保管されていた倉庫で恐ろしい事件が起こったことで、このギターの新しい家を見つけてあげたいという思いはさらに強まったという。

「6人の男たちが、ガス会社の緊急作業員のような服装でボルトカッターやディスクグラインダーを持って侵入したんだ。彼らが僕たちの倉庫に素早く侵入したのは本当に恐ろしかった。明らかに、そこにあるものは彼らが求めていたものではなかったが、それでも本当に恐ろしかった。怖ったよ。

来年は(ロリーの死から)30年にあたる。当然、多くのことに焦点が当てるだろう。特に、僕たちはその日に向けてロリーについての新しいドキュメンタリーを完成させたところだ。

(ドキュメンタリーを制作している間に)楽器を見たとき、“自分が亡くなった後はどうなるのだろう?”と考えずにはいられなかった。自分自身が入院したことで(ドナルは最近、癌の治療に成功)そのことがより鮮明に浮き彫りになったと思う」

このギターは過去にもツアーで各地を回っていましたが、それには問題もつきものでした。新型コロナウイルスのロックダウン時には、ギターは米国にあったため、家族は「3年近くギターを見ることができなかった」という。

「ギターが旅に出るたびに、いつまた見られるかわからないので、眠れない夜を過ごします。他の人たちがギターを見たり、訪れたりするのは素晴らしいことですが、ふと“もし何かあったらどうしよう”という考えが浮かびます」

「コレクションを所有していることで直面する困難はすべて承知していましたが、いずれにしても、家族がストラトキャスターを眺めることはありません。ストラトキャスターを暖炉の上に飾っておくわけにはいきませんから。家族で楽しむようなものではないのです」

このストラトを博物館の展示品にするという話は長年持ち上がっており、ドナルによると、1998年にもそのような話があったそうですが、実現には至りませんでした。

ギターの保険と保管にかかる費用は相当なもので、30年近くにわたってギターを大切に保管してきたことで家族に負担がかかり、その長期にわたる責任が家族を追い詰め、家族の手を離れざるを得なくなったという。ギターと、より幅広いコレクションを売却するという決断は、ギャラガー家にとって現実的なものだったと話しています。

このストラトは10月17日にロンドンのBonhamsで競売にかけられる予定で、このギターは、アンプやペダルなど、ギャラガーが所有していた150点の機材の1つとして競売にかけられます。