HOME > ニュース >

グレイト・ホワイトのオリジナル・シンガー、ジャック・ラッセル死去

2024/08/16 09:25掲載(Last Update:2024/08/16 09:40)
メールで知らせる   このエントリーをはてなブックマークに追加  
Jack Russell - Photo courtesy Artist Representation & Management Inc.
Jack Russell - Photo courtesy Artist Representation & Management Inc.
グレイト・ホワイト(Great White)のオリジナル・シンガー、ジャック・ラッセル(Jack Russell)が死去。彼の家族がSNSで発表。63歳でした。

以下、家族の声明より

「父であり、夫であり、いとこであり、叔父であり、友人でもある、最愛のジャック・パトリック・ラッセルが亡くなったことを、大きな悲しみとともにお知らせします。

ジャックは、妻のヘザー・アン・ラッセル、息子のマシュー・フッコ、いとこのナオミ・ブレシアーズ・バーバー、そして親愛なる友人であるビリーと シェリル・パウェルチクの立ち会いのもと、安らかに息を引き取りました。

追悼式の詳細は後日発表します。

ジャックは、そのユーモアのセンス、並外れた人生への情熱、そしてロックンロールへの揺るぎない貢献によって愛され、記憶されています。彼のレガシーは永遠に繁栄することでしょう。

彼の家族は、現時点ではプライバシーを尊重していただきたいと希望しています」

また訃報を受け、グレイト・ホワイトは声明を発表しています。

「ジャック・ラッセルのご家族に心よりお悔やみ申し上げます。ジャックの素晴らしい歌声が永遠に生き続けることを知って、ご家族が慰めを得てくださることを願っています。彼のファンや息子たちへの愛は、彼自身のロックミュージックへの愛と同様、比類のないものでした。

良いことも悪いことも含めて、このような素晴らしい旅路であなたのそばにいた人について、あなたは何と言いますか? 私たちは、空白を音楽で埋めたいと思っています。一緒に過ごした素晴らしい年月は、私たちの心にしっかりと刻まれています。彼と一緒にステージを共有できたことは光栄であり、喜びでした。たくさんのライヴ、たくさんのマイル、そして最高のロック。スタジオでのジャックは素晴らしかった。彼は常に仕事をする準備ができていました。そして、彼は一生懸命働きました。ジャックは、それぞれの曲で最高のパフォーマンスができるまでとどまりました。彼はどのライヴにも同じ素晴らしさをもたらしました。彼のライヴパフォーマンスの一貫性は、常に比類のないものでした。

ロック界最大のチャンピオンの一人に、安らかな眠りを」

ジャックは今年7月、レビー小体型認知症と多系統萎縮症と診断され、ツアーから引退することを発表していました。

以下、当時のラッセルの声明より

「ツアーからの引退を発表しなければならないのは、とても残念だ。2024年5月にレビー小体型認知症と多系統萎縮症と診断され、俺は自分が望むレベル、そして皆さんにふさわしいレベルで演奏することができなくなった。長年の思い出、愛情、サポートには言葉では言い表せないほど感謝している。俺の夢を実現させてくれてありがとう」

ラッセルは、K.L.ドティと共に執筆した自伝『The True Tale of Mista Bone: A Rock & Roll Narrative』の発売にあわせて発表しています。

レビー小体型認知症はアルツハイマー型認知症に次いで2番目に多い認知症で、血管性認知症とともに「三大認知症」といわれています。多系統萎縮症は神経系の複数の系統(小脳、大脳基底核、自律神経など)がおかされる疾患です。

ジャック・ラッセルは1978年、マーク・ケンドールらと共にバンド、ダンテ・フォックスを結成。1982年にグレイト・ホワイトへと改名し、1983年に自主製作のミニLPでレコードデビュー。1980年代後半に「Once Bitten, Twice Shy」(イアン・ハンターのカヴァー)や「The Angel Song」などの大ヒット曲を世に送り出した。1987年の『Once Bitten』や1989年の『Twice Shy』など、数枚のアルバムをリリースしたあと、2000年にケンドールがバンドからの脱退を発表、その後まもなく、他のメンバーもグレート・ホワイトを脱退し、実質的にオリジナルのグレイト・ホワイトは解散した。

数年後、ラッセルは自らの名を冠したソロプロジェクト、ジャック・ラッセルズ・グレイト・ホワイトを立ち上げ、活動を続けた。2003年、ツアー先のナイトクラブで演奏中に火災が発生、バンドのギタリストを含む100人が亡くなる惨事となった。

一方、ケンドールは、2006年にラッセル抜きでグレイト・ホワイトを再結成。ツアーを続けている。