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AC/DCマルコム・ヤングが「最も過小評価されているギタリストの一人」である理由をザ・ダークネスのダン・ホーキンス語る

2024/08/08 12:44掲載
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Malcolm Young - AC/DC
Malcolm Young - AC/DC
自身を「世界に残された最後の正真正銘のリズム・ギタリストの一人」だと語るザ・ダークネス(The Darkness)のダン・ホーキンスは、AC/DCの名リズム・ギタリスト、マルコム・ヤング(Malcolm Young)を知り、リズム・ギターを目指したという。ダンはマルコムが「最も過小評価されているギタリストの一人」である理由を米Guitar Worldの新しいインタビューの中で語っています。

ザ・ダークネスは、ダンと彼の兄であるジャスティン・ホーキンス(ヴォーカル、ギター)を中心にしたバンドで、兄弟でリード・ギターとリズム・ギターを担当しています。

Q:リズム・ギターに興味を持ったのはいつですか?

「AC/DCを聴かせたのは兄のジャスティンだった。リズムはすぐに自分にもできると思ったので選んだ。彼(マルコム)の演奏を聴いて、“俺にもできるかもしれない!!と思ったんだ。マルコムのアプローチはグルーヴィーでありながら、怒りと攻撃性もあった。

彼は軽々しく弾いていたわけではない。彼のパートはシンプルに聴こえるが、深く掘り下げてみると、オープン・コードが中心であるにもかかわらず、かなり複雑だ。こう言ってみよう。俺はバレーコードを弾くのに苦労した! マルコムの音しか聴こえないように、ステレオを左に寄せて2年間過ごしたよ。

彼の真似をするために1万時間を費やした。ある程度は失敗したけど、そのおかげで自分の道を見つけることができたんだ。

彼の真似をして気づいたのは、それはスポーツと同じで、一度でも失敗すれば、すべてが水の泡になってしまうということ。

マルコムは決して間違ったことをしなかった。彼は常にタイミングを合わせていた。リズム・セクションが漂い始めたら、彼はそれについていき、彼らを引き戻していた。ライヴ音源を聴けばそれがわかる!彼は最も過小評価されているギタリストの一人に違いない」

Q:マルコムのAC/DCへのインプットを最もよく表している曲は?

「長年、サウンドチェックで最初に演奏する曲は(AC/DCの)“Beating Around the Bush”だった。この曲はフリートウッド・マックの“Oh Well”に似ている。でも、いろいろな情報が入ってくるから、かなり厄介なんだ。今でも、ギターを手にしてプラグ・インしたときに最初に弾くのはこの曲かもしれない」

Q:リズム・ギターは失われつつある芸術だと言う人もいるかもしれないが...。

「俺は幸運なことに、世界に残された最後の正真正銘のリズム・ギタリストの一人なんだ。他のみんなはリードを弾きたがる。俺の娘は勉強中なんだけど、すでにソロをたくさん弾けるようになったよ。

俺はいつも娘に自分のエンジンルームを整備するよう言っている。自分の出番が回ってくるまで、バンドを支え続けなければならない。俺のリズム・ギターへの愛は、必要性と能力の欠如から生まれたものだ! 技術的に優れたリード・ギタリストにはなれないとわかっているから、あえて挑戦していなかった」

Q:マルコムの活躍を見たことはありますか?

「何度かあるよ。ウェンブリーでのStiff Upper Lipツアーは、PAの前で147dBくらいのとんでもない音量だったのを覚えている。PAから2フィート(約61cm)しか離れていないと、永久に聴力を失うことになる。俺はアリーナの半分の場所にいたけど、数日間はまともに聞こえなかった。

マルコムが亡くなった日、俺たちはドイツで演奏していた。世界最高の仕事であるロック・ギターで生計を立てながらステージに立っているのは、すべてマルコムのおかげなのだと思い知らされた。あの夜、ステージで涙を流したよ」