Bob Marley Expert Roger Steffens Sells His Massive Reggae Archives - Courtesy Roger Steffens
世界最大級のレゲエ・アーカイブが数億円で売却されました。
長年のレゲエ・コレクターであり、世界最大かつ最も包括的なコレクションを持つ
ボブ・マーリー(Bob Marley)の専門家としても知られる、ラジオの司会者/作家のロジャー・ステフェンズ(82歳)が所有していた、レコードやその他の記念品の膨大なレゲエ・アーカイヴが「数百万ドル」(100万ドル=約1.5億円)で売却されました。
過去には300万ドルとも評価されたこのアーカイブは、映画『ラスト・ショー』などで知られる映画監督ピーター・ボグダノヴィッチのいとこで、ツナ缶会社「スターキスト」の創業者である祖父のマーティン J. ボグダノヴィッチの遺産を受け継ぐ4人の相続人の一人であるジョセフ・ボグダノヴィッチよって買収されました。金額は非公開。
ロジャーは長年にわたって、自身の膨大なレゲエ・アーカイヴの売却を考えていました。最初は1987年で、ハーレムにあるニューヨーク公共図書館のションバーグ黒人文化研究所からオファー(6桁台前半)を受けました。それ以来、彼は何件もの入札希望を受けましたが、ジョセフとロジャーは40年以上の付き合いがあり、ジョセフとの関係を考慮し、またジョセフがコレクションはジャマイカに収蔵する予定であることから、ジョセフを選びました。
ロジャーは「過去37年間、このコレクションを買い取ろうとしてきた人々の中で、彼はこのコレクションの保存と宣伝のために必要なことをすべて行い、この歴史を政治的な支配なしにジャマイカに戻すために必要なあらゆることを行うのに最もふさわしい人物である」と語っています。
ロジャーのコレクションにはレコードはもちろん、レゲエのポスター、アルバム・ジャケット、ボタン、ライヴ・カセット、インタビュー、貴重なホワイト・レーベルのトロージャン盤、雑誌記事、民芸品、絵画、ハイレ・セラシエの記念品なども含まれています。
ボブ・マーリーの伝記を書いたスティーヴン・デイヴィスとティモシー・ホワイトの2人は、本の調査のためにロジャーのレゲエ・アーカイヴを利用し、またマーリーのドキュメンタリー映画や最近の伝記映画『One Love』のプロデューサーや監督も、何年にもわたってこのレゲエ・アーカイブを利用しました。ロジャーは「ここには世界中から人々が集まってきています。利用したい人にはいつでも開放されています」と述べています。