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ハートのナンシー・ウィルソン、アコースティック・イントロ「Silver Wheels」の曲作りのインスピレーションはイエスだったと語る

2024/07/10 21:21掲載
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Heart, photo via Getty Images
Heart, photo via Getty Images
ハート(Heart)が1980年にリリースした、約1分半のアコースティック・インストゥルメンタル・ソング「Silver Wheels」は現在では、Instagramなどでアコースティック・ギタリストが弾く定番曲になっているという。この曲のギタリスト、ナンシー・ウィルソン(Nancy Wilson)は米Total Guitarのインタビューの中で、この曲を作曲したきっかけを明かしています。

この曲は1980年アルバム『Bébé le Strange』に収録されていますが、その起源は1975年アルバム『Dreamboat Annie』に収録されている「Crazy on You」です。

「“Crazy on You”のイントロを書いたとき、“Silver Wheels”と名付けたんだけど、イエス(Yes)が壮大な曲のイントロをアコースティック・ギターで弾いていたような曲を作ろうと思ったのよ。

当時考えていたのは“よし、自分を証明しよう。私は男じゃないので、もう少し頑張って自分を証明すれば、プレイヤーとして注目され、真剣に受け止められるかもしれない”ということ。自分がステージ上の飾りではなく、熟練したミュージシャンであることを示すことができれば、実際に尊敬を集めることができるはずだとね」

ナンシーは、音楽業界における日常的な性差別がハートをさらに煽り、演奏の限界を押し広げる原動力になったと説明しています。

「みんな、“女性はそんなことをするもんじゃない!女性はそんなことしちゃいけない!あなたは飾り物でいるべきで、見られることはあっても聴かれることはないんだから”と言っていた。多くの人が“ああ、それは女性らしくない!”という感じだった。よくある質問は“どうやって女性らしさを保つの?”だった。私は“ありのままの自分でいいんじゃないの?”と答えていた。“爪がダメになるよ”といつも言われていた。もちろんそうだったけれど、私は爪なんて気にしなかった」

「Silver Wheels」はソーシャルメディアのおかげでルネッサンスを経験しました。

「みんな、いつもInstagramでこの曲を演奏しようとしている。みんな微妙に違う演奏をする。同じ演奏は二度としない。ギタリストがいつもあの小さなアコースティック・イントロを試すというのは、一種のクールな文化現象よね」