テクニカル系ギタリストの最高峰、
スコット・ヘンダーソン(Scott Henderson)は、現代のミュージシャンに苦言。多くのミュージシャンがレコーディングを終えた瞬間に自分の仕事が終わったと考え、それ以外のことはエンジニアに任せているのを問題視しています。Jazz Guitar Today誌の新しいインタビューの中でこう話しています。
「誰かを貶すつもりはないが、自分の音楽に対する経験が、演奏した音より先に進んでいないミュージシャンがたくさんいる。その人たちはスタジオに入り、演奏を終えたら出て行ってしまい、(それ以外のことを)エンジニアや技術スタッフたちにすべて任せているんだ。
僕はその真逆だ。最初の音符が書かれた瞬間からマスタリングプロセスの最後段階まで、常にそこにいて、全力で取り組んでいる。僕にとっては、それは自分が演奏した音と同じくらい重要なことなんだ。
そうしないギタリストに対して文句があるわけではない。ただ、あるアルバムではすごくいい音なのに、別のアルバムではあまりよくない音になっているギタリストをたくさん挙げることができる。それは、エンジニアや技術スタッフに任せきりで、自分は関与していないからなんだ。
多くの優れたギタリストを知っているけど、自分のミックスにさせ立ち会わない人をたくさん知っている。彼らは自分の曲を送るか、24トラックのマスターを誰かに送ってミックスしてもらっている。自分のミックスに立ち会わないんだよ。ミックスやマスタリング、すべてのプロセスに深く関わっている僕には、それがどんな感じなのか想像もつかないよ」