ジョン・ケイル(John Cale)は、
ニコ(Nico)に捧げた楽曲「Moonstruck」を発表したことがありますが、
ヴェルヴェット・アンダーグラウンド(The Velvet Underground)時代のバンドメイト、
ルー・リード(Lou Reed)について曲を書きたいと思ったことはあるのでしょうか? 英ガーディアン紙の新しいインタビューの中で話しています。
ケイルが2023年に発表したソロ・アルバム『Mercy』には「Moonstruck」という曲が収録されています。この曲は、1988年に49歳で亡くなったニコに捧げられたものです。ケイルは1968年に彼女の2枚目のソロアルバム『The Marble Index』をプロデュースし、1970年には3枚目の『Desertshore』を共同プロデュースしました。
ニコの曲は何年経ってもケイルの心に残っているのでしょうか? ケイルはこう話しています。
「とてもね。彼女は個性的な人だった。ニコのことを少しでも理解していたならば、彼女の創造性について話すときは常にその点を意識すべきだとわかっていたはずだ。彼女は自分の外見的な美しさについて言われることを嫌っていた。個人的な不安はさておき、彼女はソングライターとして妥協しなかった。僕たちはその証拠を持っている」
2013年に亡くなったリードについて曲を書きたいと思ったことはあるのでしょうか?と尋ねられたケイルはこう答えています。
「漠然と見えるかもしれないが、すでに書いていると思う」
それ以上は話さず、読者に推測を委ねています。
また、ケイルの最近の音楽的アプローチがアヴァンギャルド(前衛)という表現にまだ当てはまるとしても、それは前衛的音楽からヒントを得ているのではなく、ヒップホップからヒントを得ているのだとも話しています。
「ヒップホップは貪欲だ。ロック・ミュージックはもうそういうことをしないし、前衛的音楽も同様だ。ヒップホップこそが新しいアバンギャルドなんだ」