「ギタリストは地球上で最も保守的な人のように思える。もっと冒険してほしい」と嘆いたのは
メルヴィンズ(Melvins)の
バズ・オズボーン(Buzz Osborne)。
レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Against the Machine)の
トム・モレロ(Tom Morello)もギター界には保守主義的なところがあると、ドイツ版ローリング・ストーン誌で語り、また若いギタリストたちに「自分はミュージシャンなのか?アーティストなのか?」を決める必要性についても話しています。
バズ・オズボーンは先日、Total Guitarのインタビューの中で「ギタリストにはもっと冒険してほしい。彼らはそうじゃないんだ。彼らは地球上で最も保守的な人のように思える。中心から外れたことをさせるのは無理だ。何か新しいことをやってごらんよ。きっと気に入るはずだ!」と言っていました。
トム・モレロはこう話しています。
「ギター界には保守主義的な考え方が根強く、ギター演奏は常にそうでなければならないという思い込みがある。俺はギターを“6本のワイヤーと、さまざまな方法で操作できるいくつかの電子機器が付いた、ただの木片”というように見てきた。その方法のひとつがGコードの演奏であり、両手タッピングであり、そして、ギターを完全にプラグから外し、ワーミーペダルを操作しながらブリッジの金属部分にジャックを接触させることなんだ。俺はまず、ギターを裏返しにしてじっくり観察することから始めた」
若いギタリストたちへのアドバイスを聞かれたモレロは、こう答えています。
「ギターを手にする理由は人それぞれだ。普通は、憧れのギタリストのような音を出したいからだろうね。それは自然なことだし、誰もがそうする。そしてある時点で、ミュージシャンでいるだけで十分なのか、それともアーティストになるチャンスをつかみたいのかを決めなければならない。ミュージシャンになるにはテクニックが必要で、アーティストになるにはアイデアが必要だ。そして、それは自分自身を本当に見つめることを意味する。
君の中にある自分が求める本当の音が、ジェフ・ベックのように聴こえると気づくかもしれない。もしそうなら、それに従うべきだ」
その一方で、自分の内なる「本当の音」が、すでに世に出ているものとは似ても似つかないものに聴こえるかもしれません。モレロは自分の場合がそうだったと述べ、そしてそのような不一致が最初は「不快だった」と述べています。しかし、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンに参加する前に所属していたレーベルから契約を打ち切られた後、彼は初めて自分の内なる「本当の音」を受け入れることができたと述べています。
「奇跡のようなチャンスを手に入れたのに、それを台無しにしてしまった。だから、どうせ誰にも聴いてもらえないんだったら、自分がやりたいように演奏しようと思ったんだよ。そうすることで、何をすべきか、何をすべきでないかという制約から解放された。
これから出てくる人への実践的なアドバイスとしては、自分の“本当の音”を見つけるために、必ずしもキャリア的にすべてを失う必要はない。ただ、自分の“本当の音”を見つけたいと思っているなら、他の人がどう思うかは関係なく、自分がどう感じているか、何を演奏するのが好きか、どんな音が素晴らしいと思うかを心から信じるべきだと言いたいんだ」