HOME > ニュース >

ザ・ポーグスのカヴァーでも知られるイワン・マッコール「Dirty Old Town」 長く失われていた歌詞の一節が披露されることに

2024/05/30 21:22掲載
メールで知らせる   このエントリーをはてなブックマークに追加  
Ewan MacColl
Ewan MacColl
ザ・ポーグス(The Pogues)のカヴァーでも知られる「Dirty Old Town」は、英フォーク・ミュージシャン、故イワン・マッコール(Ewan MacColl)が1949年に書いた曲です。この曲にはオリジナル・ヴァージョンにはあったものの、1951年にイワンによって放棄した歌詞の一節があったという。長く失われていたその一節がイワンの妻によって披露されることになりました。

「Dirty Old Town」は、イワンが故郷サルフォードを描いた1949年の劇『Landscape with Chimneys』のために書いた曲でした。フォーク・ファンにはすでに愛されていたこの曲は、1968年にザ・ダブリナーズ(The Dubliners)、1985年にザ・ポーグスによってカヴァーされ、新たな命が吹き込れました。その後も、さまざまなアーティストがカヴァーしています。

1977年にイワンと結婚したアメリカ人歌手のペギー・シーガーは、6月にサルフォードで開催されるフェスティバル<We Invented the Weekend>での一回限りのパフォーマンスで、長く失われていた一節を加えた歌詞でこの曲を披露する予定です。

ペギーは、この曲をよく知っている人にとっては、イワンが1951年に放棄したこの一節を聴くのは素晴らしいことだと英BBCに話しています。イワンはなぜ放棄したのか? ペギーはこう話しています。

「歌詞は素晴らしいのですが、歌うとリズムに乗らないんです。劇の一部として書かれたものですが、多くの芸術作品と同じように、うまくいかなければ、捨ててしまうのです」

ペギーによると、イワンはザ・ダブリナーズ版も、ザ・ポーグス版も感銘を受けなかったという。

「ダブリナーズがやったことも、ポーグスがやったことも好きではありません。孤独感が失われてしまったと思います。街の中を歩いている若者の戸惑いが失われたと思います。どちらのヴァージョンも成功を収めたため、今では多くの人がこの曲はダブリンのものだと思っています。でも、私にとっては、イワンはこの曲で自分の20代と10代後半を追体験しているようなので、変えるのは難しいです」