オジー・オズボーン(Ozzy Osbourne)は、2010年代の
ブラック・サバス(Black Sabbath)の最後の再結成に
ビル・ワード(Bill Ward)が参加しなかったため、サバスの物語が「未完成」だと感じていると語っています。
オズボーンは、ビリー・モリソンと共同司会のインターネットTV番組『The Madhouse Chronicles』の最新エピソードの中で、サバスの最後のスタジオ・アルバム『13』(2013年)での
リック・ルービン(Rick Rubin)とのコラボレーションを振り返っています。
『13』にはオズボーン、トニー・アイオミ、ギーザー・バトラーが参加しましたが、ビル・ワードは契約の内容に不満を持ち、再結成に参加しませんでした。
ルービンのプロデュース・ワークにメンバーは困惑したようで、数年前、バトラーはルービンが実際に何をもたらしたのかまだわからないと語り、また昨年にはアイオミがプロデューサーとうまくいっていなかったと話していました。
オズボーンは『13』がどのようにして生まれたのかと尋ねられて、こう答えています。
「リック・ルービンには、彼がアルバムを作るずっと前に会ったことがあって、彼は“もしまた再結成したら、アルバムのプロデュースを任せてくれ”と言っていたんだ。1997年のツアーのために再結成したとき、ライヴ・アルバム『Reunion』をレコーディングした。彼は実際にスタジオに入ってきて、ボーナス・トラック(のスタジオ録音の新曲)の2曲について“このトラックは好きだけど、あのトラックは好きじゃない”と言って出て行ったことがあった。それから時が経って、(オジーの妻でマネージャーの)シャロンが“リック・ルービンが一緒にアルバムを作りたいと言っている”と言ってきたんだよ」
オズボーンは“批判”という言葉を使うことを避けていますが、オズボーンでさえ、『13』には控えめに言っても普通ではないと感じる部分があったと認めています。
「このアルバムについて俺が持つ唯一の批判…批判ではないが…俺たち全員がやりにくいと感じたことなんだ。俺たちの誰も、それほど多くの意見を言わなかった。だから(初期のサバスのプロデューサーだった)ロジャー・ベインがいて、ダブル・トラッキングとかそういうことを知らなかった頃に戻ったようなものだった。プロデューサーがいれば、自分でプロデュースすることはない。トニーは基本的に、ある時期以降のすべてのアルバムをプロデュースしていたからね。彼はプライドとかそういうものを飲み込まなければならなかったに違いない」
オズボーンはワードがアルバムに参加しなかったことを、こう振り返っています。
「ビルが参加しなかった理由は思い出せない。正直に言うと、ビルがいなかったから、本当の意味でのブラック・サバスではなかったんだ。つまり、ジンジャー・ベイカーがビートルズと一緒に演奏したとしても、それはビートルズではない、そういうことなんだ」
サバスの物語の結末に満足しているかと尋ねられたオズボーンは、次のように答えています。
「いや。ブラック・サバスが終わらせたんじゃないから。未完成なんだよ。もしサバスがビルともう1回ライヴをやれるなら、俺はそのチャンスに飛びつくよ。何がクールかわかる? クラブか何かにアポなしで行ってやるんだ。クラブで始めるんだよ」