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スティーヴ・ヴァイ、ミュージシャンにとって「極めて重要なもの」を挙げる

2024/05/16 21:15掲載
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Steve Vai
Steve Vai
スティーヴ・ヴァイ(Steve Vai)は、出演したポッドキャスト『The Jasta Show』の中で、ミュージシャンにとって「極めて重要なもの」を挙げる。ビジネス面はたしかに重要だが、その重要性は音楽そのものに比べれば相対的なものだと語り、ミュージシャンにとって最も重要なことは、自分の内面と共鳴するような音楽にこだわることだと強調。自身を例に挙げて語っています。

「どんな分野であれ、自分の行動に優先順位をつけなければならないといつも思っている。ミュージシャンなら、キャリアの中で動く部分がたくさんある。誰と一緒にアルバムを作るのか?誰がプロデュースするのか、誰がリリースするのか、どうやってプロモーションするのか、お金はどこから来るのか、アートは誰がやるのか......。

すべてのアーティストが、いや、ほとんどのアーティストが、これらのことに直面している。これらのことはすべて重要だが、実は相対的な重要性なんだ。

まず、極めて重要なもの、(自分にとって)ナンバーワンのものを持たなければならない。それは(ミュージシャンなら)自分が演奏している音楽をどう感じるかということだ。君が作っている音楽は、君自身の音楽かい? 自分の肌に合っているかい? 言い訳することなく、自分の真の創造的衝動を表現できていると感じるかい?」

ヴァイは、デイヴィッド・リー・ロスやホワイトスネイクらと古き良きハードロックを演奏していた数年間は楽しかったが、彼の内なる羅針盤は違う種類の音楽に向いていたと、自身を例に挙げて語っています。

「デイヴ・ロス、アルカトラズ、ホワイトスネイクと素晴らしい時間を過ごせたのは良かった。でも、いつもいつも、僕の心の奥底には、このブランドの音楽に満足できていなかった。音楽を作りたいという願望を持つ人なら、誰だってそうだ。

それで、追い込まれるところまで追い込まれた。僕はロックバンドに参加していたし、それを楽しんでいたけど、音楽が限られていることを知っていた。素晴らしいロック・ミュージックという意味では制限されていなかったが、僕が音楽的にどこに行きたいかという点では制限されていた。だから、すべてをやめて『Passion and Warfare』を作ろうという衝動に駆られたんだ。とても簡単なことだった。苦労したことはなかった。やることはわかっていたからね」

ヴァイは、アルバムの採算性を疑っても、夢を追い求めることを止めることはできなかったと語っています。

「本当に、これで自分のキャリアは終わりだと思っていた。このような作品は他になかったからね。『Passion and Warfare』は従来のインストゥルメンタル・ギター・アルバムではなかった。でも、創造的な衝動がとても強ければ、そんなことはどうでもよくなる。だから僕はこのアルバムを作り、僕にとって極めて重要なものを手に入れた。そこには自分の肌に馴染む音楽があった。自分の頭の中にある創造的な声を尊重することで、いい仕事ができたと思える音楽がそこにはあった。

それこそが、世界のためにできる最大の栄誉なんだ。だって、自分が好きなことをしているとき、そこにはクオリティが流れ込むからね。そして、そのクオリティは、それに共鳴する人々によって受け入れられるんだ」