Dennis Thompson of MC5, photo by Jim Dyson/Getty Images
MC5のドラマー、
デニス・トンプソン(Dennis Thompson)が死去。デトロイト・フリー・プレス紙によると、トンプソンは5月8日にデトロイト郊外の介護施設で亡くなりました。トンプソンは4月に心臓発作を起こした後、そこで療養していました。死因は心臓発作による合併症。75歳でした。
速くてハードなドラミング・スタイルから“マシンガン”の愛称で親しまれたトンプソンは、MC5の最後の存命メンバーだった。
1948年にデトロイトで生まれたトンプソンは、9歳でドラムを始め、高校在学中に、友人で後にMC5のバンドメイトとなるギタリストのウェイン・クレイマーとともに、バウンティ・ハンターズというガレージ・バンドに参加した。
クレイマーは1963年、ギタリストのフレッド・“ソニック”・スミスとMC5を結成し、トンプソンはその数年後、ヴォーカリストのロブ・タイナーとベーシストのマイケル・デイヴィスと共にMC5に加わった。
1969年の名盤『Kick Out the Jams』で聴けるように、彼のプレイはMC5のサウンドに欠かせないもので、パンク、メタル、ロック全般に多大な影響を与えた。トンプソンは1972年の解散までMC5に在籍し、バンドの2枚のスタジオ・アルバム、1970年の『Back in the USA』と1971年の『High Time』に参加した。
解散後、トンプソンはThe New Order(ストゥージズのロン・アシェトンが在籍)など、さまざまな他のバンドで活動した。2003年から2012年にかけては、ウェイン・クレイマーやMC5の他の生き残りメンバーと再会し、DKT/MC5として活動した。最近では、2023年リリースと発表されたMC5のニュー・アルバムに携わったが、これはまだリリースされていない。
タイナーとスミスは90年代に、デイヴィスは2012年に亡くなり、クレイマーとバンドの長年のマネージャーであったジョン・シンクレアは今年初めに亡くなった。
4月、MC5のロックの殿堂入りが発表された。当時、病院で療養中だったトンプソンは、この栄誉に大喜びし、発表があったときには「It's about fucking time!」と宣言したと伝えられている。