Guitar Center - Image: Kristoffer Tripplaar / Alamy
2021年、米国最大の楽器小売チェーン「ギター・センター」は、コロナ禍で多くの初心者がギターを始めたことでギターが爆発的に売れたため、破産申請から1年弱で復活しました(詳しくは
こちら)。しかし、ギター・センターの新CEOは、その成功のため、自分たちの「中核的な顧客が誰であるかを忘れていた」と反省。今後はエキスパート(熟練者)を重視しプレミアム・ギターを優先的に扱うと述べています。
新CEOのGabe Dalportoは先日、Music Inc Magazineのインタビューに応じ、同社の将来のビジョンについて語りました。その中で、同社が中核的な顧客であるプレミアム製品に興味を持つエキスパートのミュージシャンを忘れてしまったという過ちについて話しています。
「いつの間にか、中核的な顧客が誰であるかを忘れてしまっていた。私たちの中核的な顧客は本格的なミュージシャンであり、ライヴを行うアーティストや、音楽が自分のアイデンティティの大きな部分を占めるような情熱的なプレイヤーです。
何年にもわたって、私たちはビギナーや初心者の顧客にサービスを提供することで大きく進化してきました。それは素晴らしいことですが、しかし、GCの店内を歩くと、300ドル(約5万円)のギターをたくさん目にするはずです。
プレミアムな商品もありますが、十分ではありませんし、私たちの最高のギターは、簡単に手が届かない最上段にロックされているので、プレミアムな商品を体験するのはとても難しいのです。
だから、本格的なミュージシャンがギター・センターに入っても、そこはもう、自分にふさわしい場所だとは感じられないのです」
新CEOは、ギター・センターの店舗に入った客が「ここは(楽しく演奏できる)プレイグラウンドなんだ。ここが自分の居場所なんだ」と思うべきなものにしたいと話しています。
「ようするに、もっと高級な品揃えを用意して、もっと簡単にアクセスできるようにするということです。店内に入ってギターを手に取り、プラグを差し込んで、いろいろなペダルやエフェクトを試して、ただ夢中になって素晴らしい時間を過ごすことができる場所にするのです」