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米国初となる太陽光発電で完全稼働するレコードプレス工場誕生

2024/04/23 11:09掲載
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Audiodrome Record Pressing
Audiodrome Record Pressing
米国初となる太陽光発電で完全稼働するレコードプレス工場が誕生。米フロリダ州ゲインズビルにオープンしたAudiodrome Record Pressingは現在、米国で唯一、太陽エネルギーで完全に電力をまかなっているプレス工場だという。

Audiodrome Record Pressingは、2000年代初頭からミュージシャンとしても活躍しているデイヴ・ニューウェルと、彼の妻であるベッツィー・ベミスが立ち上げたプレス工場です。

米ローリング・ストーン誌の特集によると、新設のプレス工場を考えていた夫婦はレコード製造が環境に与える影響の大きさに次第に違和感を抱くようになり、自分たちのプレス工場は環境に優しいものにするという考えになったという。

レコード盤はポリ塩化ビニル(PVC)というプラスチックポリマーから作られており、多くの場合、ジャケットは使い捨てのプラスチック製シュリンクに包まれています。その上、製造と輸送のすべての段階で、二酸化炭素排出量も多くなります。

当初は設備投資が高額になると思い、太陽光発電で完全稼働するレコードプレス工場を立ち上げる予定ではなかったそうですが、プレス工場のいくつかの候補地が探しているなかで、世界最大級の二面ソーラーパネルが並ぶ空きスペースを見つけたことで、太陽光発電で完全稼働するレコードプレス工場を立ち上げることになったという。

このソーラーパネルは、Viryl Technologies社のスチームレス・レコードプレス機2台に電力を供給します。通常、レコード盤は化石燃料を燃やすボイラーを使って蒸気を発生させ、PVCペレットを溶かして平らにしてディスクにする機械でプレスされますが、スチームレス・マシンは、ボイラーを使わずに同じ熱で同じ効果を生み出すという。またスチームレス・マシンは、水の無駄を大幅に削減するクローズド・ループ・チラー・システムを備えており、塩ビを加熱し、冷却するのに必要な水を再利用しているという。

また夫婦は、使い捨てプラスチックに代わる外装パッケージとして、紙製のものや、とうもろこしを原料とするコーンスターチ製(生分解性で堆肥化可能)のものも用意しています。

Audiodrome Record Pressingの目標は、2台のマシンで日勤帯だけで年間25万から30万枚のレコードをプレスすることだという。

■Audiodrome Record Pressing 公式サイト
https://www.audiodromevinyl.com/