Kurt Cobain and Frances Bean Cobain
カート・コバーン(Kurt Cobain)とコートニー・ラヴの娘である
フランシス・ビーン・コバーン(Frances Bean Cobain)は、カートの命日である4月5日にSNSを更新。カートの没後30年を迎え、心境をつづっています。
「30年前、父はこの世を去った。2枚目と3枚目の写真は、父がまだ生きていたときに私たちが最後に一緒にいたときのものです。父の母ウェンディはよく私の手を頬に押し当て、“あなたは彼の手を持っている”と悲しげに言います。それはまるで、時が止まった父をほんの少し抱きしめることができる唯一のチャンスであるかのように、ささやく。どこにいても、彼女が父の手を握っていることを願っています。
(中略)
父のことを知りたかった。父の声の抑揚や、コーヒーの好み、寝かしつけの話の後の気持ちとか知りたかった。ワシントンの蒸し暑い夏、父は私と一緒にオタマジャクシを捕まえてくれただろうか、キャメルライトやストロベリーネスキックの香りがしただろうか(父のお気に入りだったらしい)、といつも考えていた。命がいかに尊いものであるかを理解するための早道には、深い知恵もある。父は私に、誰かを失うという生の経験を通してしか得られない死についての教訓を与えてくれた。それは、思いやりをもって、心を開いて、優しさをもって、自分自身と周囲の人々を愛すれば愛するほど、ここでの時間が本質的に意味のあるものになるという確かなことを知る贈り物だった。
カートは私が生まれる前に手紙をくれた。その最後の行には“君がどこへ行こうとも、俺がどこへ行こうとも、俺はいつも君と一緒にいる”と書かれていた。父はこの約束を守ってくれた。父は多くの方法で存在している。曲を聴いても、私たちが手を取り合っても、その瞬間、私は父と少しの時間を過ごすことができる。父は超越した存在に感じられます。
亡くなった人と一緒に生きていたらどんな感じだっただろうと思った人へ。今日はあなたのことを考えています。私たちの悲しみの意味は同じです」