Deep Purple / Machine Head
ディープ・パープル(Deep Purple)の
イアン・ギラン(Ian Gillan)はSuperDeluxeEditionのインタビューの中で、アルバム『Machine Head』のスーパー・デラックス・エディションに収録された
ドゥイージル・ザッパ(Dweezil Zappa)による新たなミックスについて語る。また「楽器店で誰かがギターの試奏で“Smoke on the Water”のリフを弾いているのを聴いたとき、一緒に演奏したくなったことはありませんか?」の質問にも答えています。さらにディープ・パープルの新アルバムが7月発売予定だとも話しています。
Q:リイシューとリマスタリングには深く関わっているのですか?
「いや、リイシューと並行してディープ・パープルの新しいアルバムを作っていたから、かなり離れたところにいたよ。それはいいことだと思う。最初のドゥイージル・ザッパのミックスを聴いたとき、ロジャー(グローヴァー)と俺はポルトガルのスタジオで別の作業をしていたんだけど、“えっ?ちょっと待て、オリジナルと比較してないでくれ......”と思ったんだ。
それはそれであって、 比較するのではなく、ありのままを聴かなければならない。だって、全部違うんだから。“Smoke On The Water”の (新しい) ビデオを見たけどど、なかなか良かったよ。バンドの中にいるというよりは、ファンの視点から見ているよね」
Q:最新のスタジオ技術で実現できるようになったことが好きなのか、それとも過去をいじるのが嫌いなのでしょうか?
「それが良いとか悪いとかではなく、あるがままに受け止めなければならない。過去に生きることはできない。(18世紀~19世紀の小説家)ジェーン・オースティンや(19世紀の小説家チャールズ)ディケンズ、(16世紀~17世紀の劇作家/詩人ウィリアム)シェイクスピアが映画化される日が来るなんて誰が想像していただろう? 俺は当然だと思うし、エキサイティングだし、それを正当化するのに十分な素材だと思う。ずっと生き残ってきたからね。とてもいい気分だよ。素晴らしいね」
Q:新しいミックスは曲に何をもたらしたと思いますか?
「おそらく新鮮なアプローチだね。テクノロジーも変わったし、考え方が変わったし、楽器のバランスも変わった。今までとは全く違うプロセスになっている。1982年頃、デジタルが入ってきたときは本当に衝撃的だった。『Machine Head』を初めてCDで聴いたときは、あまりのひどさと薄っぺらさに涙が出そうになったよ。
当時は、レコードの方がデジタルの10倍も音がいいと誰もが言っていた。もちろんその通りだったんだけど、その理由は、エンジニアがテクノロジーに追いついていなかったからなんだ。現代では全く違う話だよ」
Q:楽器店で誰かがギターの試奏で「Smoke on the Water」のリフを弾いているのを聴いたとき、一緒に演奏したくなったことはありませんか?
「お店ではないけど、みんながやっているのをよく耳にするよ。
俺の親愛なる友人、デイヴィッド・コーエンがサルコムで開催した、ちょっとした賞を与えるチャリティ・イベントに参加したことがあった。学校のバンドによる演奏があって、俺は賞品を贈るためにブリストルから車を走らせて行ったんだ。みんなが、立ち上がって“Smoke on the Water”を歌ってほしいと言うから歌ったよ。
俺がステージに近づくと、14歳くらいのかわいい女の子がいて、バンドと一緒に歌っていた。彼女は、この毛むくじゃらの男がステージに上がるのを見て、遠ざかり始めた。俺は彼女のところに向かったが、彼女はマイクを守り、まるで“私の夜を台無しにしようとしているこの人は誰?”と言わんばかりだった。とても可笑しかった。そのあと、彼女と一緒に歌い始めたんだけど、彼女が俺が誰だかは気づかなかった。すてきな子だったよ」
Q:ディープ・パープルの新しいスタジオ・アルバムに取り組んでいると言っていましたが...。
「完成して7月に発売されるよ。まだ話せることは少ないけど、とても楽しみだ」