Noel Gallagher and Peter Green's Signature Les Paul
ノエル・ギャラガー(Noel Gallagher)はかつて、
ピーター・グリーン(Peter Green)が愛用したエレキギター、レスポールを購入しました。そのレスポールにはピーターのサインが入っていたのですが、それを売った店主の接客態度に腹を立てたノエルは、購入前にそのサインを消してしまいました。ノエルはサイン有無は関係なく、そのギターそのものを気に入っていたので、最終的に購入しています。このレスポールの現在の持ち主である元ザ・コーラルの
ビル・ライダー・ジョーンズ(Bill Ryder-Jones)が、このギターにまつわる逸話を米Guitar Worldのインタビューの中で話しています。
「2006年、僕が23歳の時にノエル・ギャラガーからもらったんだよ。ザ・コーラルはノエルのスタジオ、ウィーラー・エンド・スタジオでアルバムを作っていて、僕はそのほとんどにこのレスポールを使っていた。ピーター・グリーンのものだとは知らずにね」
そもそもノエルがどうやってこのレスポールを手に入れたのかについて、ビルはこう話しています。
ノエルはギター・ショップでそれを見つけましたが、ノエルが誰かを知らない店主は、本物のサイン入りギターを渡すことに不安を感じて躊躇していたそうです。
「彼はノエルが誰か知らなかった、オアシスも知らなかった。ノエルは、カウンターの奥にある棚の一番上のギターを見て、“そのレスポールを試してみてもいいか?”と言ったんだ。すると、カウンターの後ろにいた男は“これはピーター・グリーンのもので、ピーター・グリーンのサインが入っているのは分かっているよね?”と言ったんだ。その後、彼はしぶしぶそれを下ろしてノエルに渡した」
ノエルは、店主のやり取りに腹を立てたようです。
「ノエルはTシャツに唾を吐きかけ、サインをこすって消してしまったんだ。そしてノエルは“これでいいんだ。どうでもいい。いずれにせよ、俺が買うんだから”と言っていた」
ノエルはただギターが欲しかっただけでした。
「彼はギターショップの店員に対して、わざとピーター・グリーンのサインを消したんだよ。彼(ノエル)は、彼(ギター・ショップの店員)がちょっと無礼だと思ったんだ。
彼は“そのギターが欲しい”と言ったら、その店員は“それはピーター・グリーンのもので、彼がサインしたんだ”と言ったから、ノエルはそれを手に取って、“大丈夫、そのうち取れるよ”と言い、こすったんだよ。結局、彼はそれを手に入れた」
現在の所有者のビルはこのギターを気に入っており、「とても面白い話だ」と言っていますが、ピーターのサインが入っていれば、このギターの価値はさらに高まっていたかもしれないとも考えているようです。
「ピーター・グリーンのサインがあれば、今頃ギターを売って家を持っていたかもしれないからね(笑)。でも、そんなことをしなくてよかったと思っているよ。素晴らしいギターだからね」